「中国の悪口言ったら懲役5年」 反米・反日には何も言わず嫌中は処罰しようとする共に民主党【11月8日付社説】

投稿者: | 2025年11月8日

 韓国与党・共に民主党議員らが、特定の国や国民、人種を侮辱すれば懲役刑に処すと定めた法案を提出した。代表で提出した議員は「最近は中国ヘイト(嫌中)集会の参加者たちがヘイト発言を乱発し、不正選挙に中国が介入したなどと虚偽の内容を訴えている」と主張した。事実上の「中国侮辱処罰法」を制定するというのだ。処罰は最長で5年の懲役刑だという。共に民主党は学校周辺でのヘイトスピーチやそれを助長する横断幕設置を禁じる法案も準備中だ。

 先日もある団体が中国国旗と習近平国家主席の写真を破るなど穏やかでない行動に出た。彼らは駐韓中国大使館前で中国人を侮辱する歌を歌い騒ぎ立てたが、これも隣国に対する礼儀に欠けている。「不正選挙への介入」などの誤解を主張し続けることもやり過ぎだ。ただし韓国の憲法は表現の自由、集会の自由を認めている。発言や集会そのものを禁じて処罰すれば、それは行き過ぎた法律だ。特定の個人に対する侮辱や名誉毀損(きそん)はその判断基準が比較的はっきりしている。しかし、どこかの国や国民への侮辱はその判断基準が明確でないため論議を呼ぶ恐れがある。

 共に民主党はこれまで反米や反日のデモには何もせずむしろ政治的に利用してきた。かつては米国国旗を燃やし踏みつける集会も少なくなかったし、運動圏(左派の市民学生運動勢力)は反日デモを行い、共に民主党は彼らを後押しした。文在寅(ムン・ジェイン)政権当時は日本をあからさまに「倭寇」と批判し、抗日歌曲の「竹槍歌」を歌った。反米や反日には何もせず、嫌中に対しては刑務所送りにするのだろうか。

 嫌中は傲慢で無礼な態度を続ける中国にも責任がある。THAAD(在韓米軍の高高度防衛ミサイル)配備への報復として「三不」を強要し、西海の不法構造物で韓国の主権を脅かしているのは中国だ。かつて駐韓中国大使は「中国の敗北に賭ければ後悔する」などと脅迫し、韓国の大統領候補がTHAADを擁護すれば「理解できない」と発言した。外国大使が駐在国の選挙に介入したのだ。習近平国家主席は韓国からの特使を下座に座らせた。このように中国が韓国を侮辱しても共に民主党は常に沈黙していた。

 特定の国や民族への侮辱を処罰する国も確かにある。「ユダヤ人虐殺」を犯したドイツがその典型だ。しかし韓国は立場が異なる。過激で暴力的な集会は今の法律でも十分取り締まりは可能だ。

2025/11/08 10:40
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/11/08/2025110880034.html

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