「牛島でも1キロ見つかった」…済州島で一日に2回も発見、“茶袋麻薬”

投稿者: | 2025年11月12日

済州島(チェジュド)の海岸で「茶袋」に偽装された麻薬が相次いで見つかる中、警察や軍当局などによる合同捜索隊を通じて、また麻薬類が発見された。警察は、1カ月間に10回も見つかっているこれらの麻薬が、海流に乗って済州島に流れ着いた可能性が高いとみて捜査を進めている。
 11日、済州地方海洋警察庁などによると、この日午後2時20分ごろ、済州市牛島面演坪里(ウドミョン・ヨンピョンリ)付近の岩場で、済州道所属の海洋環境パトロール隊によってケタミン約1キログラムが発見された。発見当時、このケタミンは中国産鉄観音ウーロン茶の包装の中に入れられて偽装されていた。

パトロール隊はこの日、済州道と警察、海洋警察、海兵隊第9旅団の関係者などおよそ800人とともに済州の海岸で麻薬の捜索作業を行っていたところ、この物体を発見した。これに先立ち同日午前9時ごろには、済州市旧左邑月汀里(クジャウプ・ウォルチョンリ)の海岸で、住民が麻薬と疑われる物体を発見し、海洋警察に通報していた。

海洋警察は現場で回収した麻薬類の包装がこれまで発見されたものと類似している点に着目し、簡易試薬検査を行った結果、ケタミンであることを確認した。この日だけでケタミンが2回発見されたことにより、過去1カ月間に済州の海岸で見つかった麻薬類は合計29キログラムに達した。通常の1回投与量を0.03グラムとすると、約97万人が同時に投与できる量に相当する。

通称「クラブドラッグ」と呼ばれるケタミンは、新種の麻薬に分類される麻酔薬の一種だ。大量に吸入した場合、幻覚や記憶障害などの症状を引き起こす。今回済州で発見された麻薬類はいずれも、約1キログラムずつ密封されたうえで茶の包装袋に偽装されていたという共通点がある。

済州では、9月29日に西帰浦市城山邑(ソギポシ・ソンサンウプ)の海辺でケタミン20キログラムが発見されたのを皮切りに、涯月邑(エウォルウプ/1キログラム・10月24日)、朝天邑(チョチョンウプ/1キログラム・10月31日)などでも、茶の包装袋に偽装された麻薬が見つかっている。今月に入ってからも、済州港(1キログラム・11月1日)、朝天邑(1キログラム・11月4日)、竜潭浦口(ヨンダムポグ/1キログラム・11月7日)、旧左邑(1キログラム・11月10日)、涯月邑(1キログラム・11月10日)などで相次いで発見されている。

海洋警察などは、最近ケタミンが見つかった場所が海洋ごみの流入が多い地点に集中している点を確認し、捜査を進めている。この日も、冬季に海洋ごみが多く漂着する済州北部地域を中心に、済州海岸線(260キロメートル)の約半分を捜索した。

済州の海岸で前例のない麻薬流入と大規模な捜索が行われたことを受け、住民や観光客の間には不安が広がっている。この日、捜索現場を見守っていた観光客たちは、「麻薬を探している」と聞いて「殺人事件でも起きたのかと思った」と不安そうに話した。一部の住民は「済州で麻薬が見つかってもう1カ月以上になるのに、対応が遅すぎるのでは」と話した。

済州海洋警察庁麻薬捜査隊のキム・ヨンボム隊長は、「済州島だけでなく、日本の対馬などでも『茶袋』に偽装された麻薬が発見されている」とし「実験の結果、レンガ状の1キログラムの麻薬が水に浮くことを確認しており、この麻薬が海流に乗って済州に流れ着いた可能性を重視して捜査を行っている」と語った。

2025/11/12 09:05
https://japanese.joins.com/JArticle/340916

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