麻薬物流基地と化した韓国…押収量は前年の3.6倍

投稿者: | 2025年11月14日

 今年1~8月に韓国の捜査当局に押収された麻薬の量が昨年と比べて3.6倍に増加したことが明らかになった。麻薬事犯が急増しているほか、中南米の麻薬犯罪組織が韓国の港湾やコンテナ船を麻薬流通の「積み替え拠点」として使おうとしているためだ。最近は韓国人が国際麻薬密売組織と共謀し、麻薬を海外に輸出して摘発されるなど、韓国国内の麻薬犯罪の規模が大きくなり、国際化する傾向を見せている。

 韓国関税庁が徐千浩(ソ・チョンホ)国会議員(国民の力)に提出した資料によると、今年1~8月に韓国捜査当局に押収された麻薬は2810キログラムで昨年1年間の押収量(780キログラム)の3.6倍に達した。時価1兆1000億ウォン(約1160億円)相当で、9366万人が同時に投薬できる規模だ。韓国より麻薬産業が早く発達した日本と比べても麻薬押収量が多かった。今年上半期の韓国での麻薬押収量は2680キログラムで、日本は2070キログラムだった。

 麻薬押収量が急増したのは韓国の港湾が国際麻薬組織の「物流基地」になっているためだ。米国・カナダの国境規制が強化され、北米での流通網が行き詰まった中南米の麻薬密売カルテルがアジアに目を向け、韓国の港湾を新たなルートにしているのだ。今年摘発された麻薬類のうち、貿易船やコンテナなどで韓国に到着し、当局に摘発されたケースは5件だったが、麻薬押収量全体の82%(2302キロ)を占めた。

 今年4月、江原道江陵市の玉渓港では、メキシコを出港したノルウェー船籍の貨物船(3万トン級)の機関室の密室からコカイン1690キロが発見された。エクアドル、パナマ、中国などを経由し、韓国に寄港したところだった。韓国で摘発された麻薬事件としては、1件当たりの押収量が過去最多だった。わずか1カ月後の5月10日、釜山地検麻薬犯罪特別捜査チームと釜山税関は、釜山新港にエクアドルから入港した9万トン級貨物船のコンテナでコカイン600キロを摘発した。国連薬物犯罪事務所(UNODC)の「世界麻薬報告書2025」は「アジア地域がコカインの終着地または中間移動経路として利用される例が増えている」と指摘した。

2025/11/14 07:00
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/11/08/2025110880025.html

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