米国で韓国語ブーム起こそうと…70歳控えた教授、リタイア取りやめる

投稿者: | 2025年11月19日

「今年リタイアしようと思ったが…。私が始めたことなので、私が終えなければなりません(笑)」。

13日にソウルの培材学堂歴史博物館で会ったカリフォルニア大学リバーサイド校のチャン・テハン教授(69)はこのように話した。チャン教授は在米同胞と黒人の対立を研究した学者だ。安昌浩(アン・チャンホ)の草創期の米州での活動を取り上げた『島山共和国』の著者でもある。彼はリタイアをやめ「AP韓国語導入推進委員会委員長」を引き受けた。

 APは大学科目先履修制(Advanced Placement)を意味する。米国の高校生が大学水準の科目を受講して試験を受け大学の単位をあらかじめ取得するプログラムだ。韓国語をAP科目に入れようというのが委員会の設立目的だ。委員会は4日に国会教育委員会の白承婀(ペク・スンア)議員、未来教育自治フォーラムとともに国会でAP関連討論会を開いた。

韓国語は米国の大学入試に当たるSATの一科目だった。1995年に韓国語がSAT科目に指定されるのに尽力したのがチャン教授だった。同年に功労を認められ韓国大統領表彰まで受けた。

95年には韓国語を教える米国の高校は1カ所だった。チャン教授はSATを担当する非営利機関であるカレッジボードを説得した。週末学校まで含めば2万人以上が韓国語を学ぶと説明した。チャン教授は「在米同胞が積極的に駆け回り、サムスン電子も支援してくれて成功できた」と話した。

しかしカレッジボードは2021年に韓国語をはじめとするSAT科目別試験を廃止した。コロナ禍のため受験生がSATを受けるのは難しかった。その上チャン教授が勤務するカリフォルニア大学リバーサイド校を含むカリフォルニア州立大学の10カ所のキャンパスがSATの点数を入学事情に反映しなくなった。低所得層・少数人種に不利で、大学の成績と関連性が少ないという理由からだ。マサチューセッツ工科大学(MIT)など一部の大学もSATの科目別試験点数を見なくなった。

数年前からK-POP、アニメ『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』など韓国文化が人気を呼んで状況が変わった。韓国語を学ぼうとする米国人が増加している。僑民社会に韓国語SAT廃止は残念という世論が形成された。韓国語APが代案として注目されることになり委員会が結成された。

韓国語APを導入するには韓国語上級クラスであるレベル4以上を教える高校が250校を超えるか、韓国語APを認める大学が最小100校なければならない。韓国語正規科目を採択した高校は217校だが、ほとんどがレベル1~3の初級・中級水準のためこれには該当しない。しかし150校ほどの大学が韓国語講義を開設した状態で要件に合う。

障害物は初期投資資金だ。カレッジボードは受恵者負担の原則を掲げている。韓国語AP教材を作って問題を出す開発費は150万~200万ドルだ。韓国語AP受験者が1年5000人になるまで毎年運営費をカレッジボードに出さなければならない。

現在AP第2外国語科目は中国語と日本語など7科目だ。中国語と日本語は中国政府と日本政府が全面的に支援した。チャン教授は「韓国語APは同胞2~3世が韓国人のアイデンティティを失わないようにし、米国人が韓国を正しく理解できるようにするだろう。僑民社会が募金し、政府が予算を支援し、企業が助けるべきだ」と話した。

2025/11/19 17:58
https://japanese.joins.com/JArticle/341224

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