エジプトのカイロを公式訪問中の韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領が20日(現地時間)、現地メディアの「アルアハラム」への寄稿で「実用的、段階的解決法で韓半島(朝鮮半島)非核化を推進する計画」と明らかにした。主要20カ国・地域(G20)首脳会議出席を契機に出国した李大統領はアラブ首長国連邦(UAE)訪問に続き、前日にはカイロ国際空港を通じてエジプトに入国した。
李大統領の韓半島非核化への言及は中東の葛藤解消過程におけるエジプトの役割を強調しながら出てきた。李大統領は「韓国とエジプトが築いていくすべての未来の基本的土台は平和」とし「エジプトの国民が多くの挑戦と不確実性の中で中東の平和と安定のために寄与している点を高く評価する」と明らかにした。
続いて「過去2年間のガザ地区事態の中で、エジプトは仲裁国として対話をあきらめない外交的忍耐を見せた」とした。エジプトはイスラエル・ハマス葛藤を仲裁するために米国やカタールなど国際パートナーと協力して60日休戦案を提示するなど、休戦交渉の仲裁に参加した。ガザ住民のための人道的支援、臨時住居施設造成など実効的な救護政策も推進した。
李大統領は「大韓民国の道も同じ」と強調した。北東アジアと韓半島平和のために韓国が仲裁者の役割をしてきたということだ。李大統領は「南北対話が断絶し、北の核能力が高度化している現状況を放置してはならず、韓半島平和共存と共同成長の新しい時代を開くべきだと強く信じている」と伝えた。そして韓半島非核化の方法として「実用的、段階的解決法」に言及した。
「段階的解決法」とは、李大統領が就任後に何度か明らかにした韓半島非核化方向だ。8月の日本訪問を控えて読売新聞のインタビューで「第1段階は核とミサイルの凍結、第2段階は縮小、第3段階は非核化」と3段階非核化論に初めて言及した。9月の米ニューヨーク国連総会での基調演説では「核・ミサイル能力高度化の『中断』から始め、『縮小』の過程を経て『廃棄』に到達する実用的、段階的解決法」を主張した。また、交流(Exchange)、関係正常化(Normalization)、非核化(Denuclearization)の頭文字から「E.N.Dイニシアチブ」を明らかにした。
今年は韓国・エジプト修交30周年となる。李大統領は両国の修交が共同成長の決定的な契機だったと強調した。
エジプトのサムスン電子・LGエレクトロニクス工場でテレビ、洗濯機、スマートフォンが生産され、エジプト人の生活をさらに豊かにしているとし、「韓国企業のメトロがカイロ市民の足になり、エジプト市民の日常を共にしている」と表現した。
李大統領は韓国とエジプトが共同の歴史的経験を持っていると強調した。古代エジプト人がナイル川の氾濫をパピルスに記録したことを話しながら、高麗時代の世界初の金属活字本「直指心体要節」に言及した。ナイル川と漢江(ハンガン)も比較した。李大統領は「『漢江の奇跡』を生み出した韓国が『ナイル川の奇跡』を起こしたエジプト人の遠大な旅程で共にする」と明らかにした。
李大統領は20日の公式歓迎式で日程を始める。アブデルファタハ・シシ大統領との首脳会談、公式昼食会などが予定されている。李大統領は両国修交30周年を記念して首脳会談などを通じて両国の貿易・文化協力を拡大しようというメッセージを出す可能性がある。続いて李大統領はカイロ大学で演説し、韓国政府の対中東構想を明らかにする予定だ。
2025/11/20 15:44
https://japanese.joins.com/JArticle/341273