米国当局者が、ロシアがミサイルを提供された見返りとして北朝鮮とイランに武器プログラム技術を支援するとみられると明らかにした。
米国防総省のジョン・ヒル副次官補(宇宙・ミサイル防衛担当)は21日、米上院歳出小委員会に出席し、イランとロシアの軍事協力関連の質問に「これはイランで終わるのではなく北朝鮮も関連したもの」と答えた。
続けて「北朝鮮とイランはロシアにミサイルを提供しており、ロシアはこれらの国に武器プログラム拡大に向けた技術支援をするとみられる。これは米国と他の国に脅威だ」と話した。
ヒル副次官補は「われわれは現在の状況を注視している。ロシアと北朝鮮、イランの関係を遮断するのが核心」と強調した。
米国など西側は北朝鮮がウクライナと戦争中のロシアにミサイルと砲弾などを提供した見返りとしてミサイル能力高度化などに向けたロシアの技術支援を受けていると推定している。北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は先月「砲弾などの支援の見返りとして北朝鮮とイランはミサイル・核能力を育てるのに役立つロシアの技術と物資の提供を受けている。権威主義勢力がますますひとつにまとまっている」と懸念する。
米国はウクライナ戦争後に密着する北朝鮮とロシアに何度も警告を送ってきた。米ホワイトハウスは2日、ロシアが北朝鮮に莫大な量の精製油を供給し国連安全保障理事会の制裁に違反したと明らかにした。ホワイトハウスによると、ロシアは3月だけで北朝鮮に16万5000バレル以上の精製油を送った。
これに伴い、米国は韓日などとともに北朝鮮とロシアの武器と精製油取引を狙った新たな制裁を今月中に追加で発表する予定だ。
一方、ブリンケン米国務長官はこの日の上院外交委員会の公聴会で、「北朝鮮やイランと違い中国がロシアにウクライナ侵攻に使う実際の武器を提供するのは確認できなかった」と明らかにした。その一方で軍事的転用が可能な二重用途品目と関連した制裁は継続するとした。
ブリンケン長官は、「中国はロシアの輸入全体で90%に達する小型電子製品を輸出しており、これは防衛産業に流れている」と指摘した。続けて「中国が一方では欧州諸国と関係を改善しながら別の一方では欧州に対する冷戦以降最大の脅威を支援することはできないこと。われわれはすでに二重用途品目を生産する中国の100社以上の企業に制裁を加えこうした措置を継続するだろう」と話した。
また、ブリンケン長官は韓国で開かれた「人工知能(AI)ソウル首脳会議」に対しては「規則と基準に対する共感を形成できるだろう。われわれと同じ考えを持っている国がさらに多くなるほどより効果的にAIの悪用を防げる」という立場を明らかにした。
2024/05/22 16:38
https://japanese.joins.com/JArticle/318973