李政権の大韓民国の戦略、誰と連帯してどんな国際秩序を志向するのか(2)

投稿者: | 2025年12月12日

◆多極化を拒否する国家

半面、フランスとは違い、西側の民主主義国家は概して多極化を志向しない。数日前に公開された米国の国家安保戦略書(NSS)は、米国はもう世界全体を支える「アトラス」の役割をしないと宣言した。しかし米国の役割を世界レベル、そして地域レベルの勢力均衡でなく、むしろ米国主導の国際秩序をより一層強く継続するという逆説を見せた。

 英国は今年6月の国家安保戦略書(NSS)と国防戦略書(SDR)で世界が「多極化」しているという認識を示しながら、これを非常に荒く、取引的、競争的な環境だと評価した。しかし事実上トランプ政権がこうした環境を煽っているだけに、米国の最も強力な同盟国である英国は自国がどのような国際秩序を志向するかを明確に提示できなかった。

2025年9月の国連総会であったフィンランドのストゥブ大統領の演説は大きな話題になった。彼はこの時の構想をフォーリンアフェアーズ(Foreign Affairs)に掲載した。ストゥブ大統領は多極化を志向する流れは国家間の利害を合わせる方式の取引主義的接近に進む危険があると批判した。そして国際法と規範を通じて強化した「価値基盤現実主義」という代案的秩序概念を提示した。

また、2025年11月に開催されたG20首脳会議討論で、高市早苗首相は「日本は法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化する」と明らかにした。

◆韓国が寄与する国際秩序は何か

かつて似た世界観と方向性を共有していた国家も今では少しずつ異なる答えを出している。これは韓国も同盟国や似た立場の国の答えに単純に整列するより、韓国のアイデンティティと国益に基づいて自ら答えを新たに模索する必要があることを示唆する。

韓国はどんな国際秩序を「意志的に」志向するのか。多極秩序を志向するのか、それとも規則基盤秩序を復元するのに寄与するのか。後者ならその秩序を支える規則は何であるべきか。

これに対する答えは戦略書の一段落でも足りる。しかし韓国だけの明確な答えを入れて、それを成し遂げるのに寄与するという意志が必ず込められるべきだろう。

チョン・ギョンジュ/韓国国防研究院研究委員

2025/12/12 15:55
https://japanese.joins.com/JArticle/342116

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