ビットコインが取引時間中に8万5000ドルまで崩壊し値を下げる中、来年には4万ドル水準まで落ち込むかもしれないとの見通しが出てきた。
ヤフーファイナンスとザ・ストリートなどによると、暗号資産専門家でマクロ経済学者のルーク・グローメン氏が最近あるポッドキャストに出演し「来年ビットコイン価格が4万ドルまで下落する可能性がある」と明らかにした。
グローメン氏は最近金価格がラリーを継続しているのと違い、ビットコインはまだ価値保存手段としての存在価値を十分に立証できていないと評価した。彼は「結局勝者は金とドルになるだろう。他の資産は次第に追いやられる可能性が大きい」と主張した。
ビットコイン下落の見通しの根拠としては▽金に対し最高値を形成できず▽主要移動平均線が崩壊し▽量子コンピュータの発展による暗号資産セキュリティシステムへの威嚇などを提示した。彼は「こうした流れを見ればビットコインは長期的下落局面に入り込む可能性がある」と分析した。
特に量子コンピュータ技術の発展を構造的リスクに挙げた。グローメン氏は「量子コンピュータは暗号資産生態系全般を脅かしかねない」として中長期的にビットコイン価格に負担として作用する可能性があると警告した。
ただ彼はビットコインの戦略的価値を全面的に否定するものではないと線を引いた。グローメン氏は過去にドル安と国の負債問題に対応する代替資産としてビットコインの可能性を肯定的に評価しており、昨年8月には企業のビットコイン保有に対し「株主価値保全手段として十分に合理的」と言及している。
彼は「通貨価値下落は依然として金やビットコインのような希少資産に対する需要を刺激するだろう」としながらも「今後数年はその流れがビットコインよりは金と一部株式でさらに目立つ可能性が大きい」と話した。続けて「私のポートフォリオでビットコインの割合が過度で保有規模を大きく減らしている。価格がさらに下落する余地があるとみている」と付け加えた。
マクロ環境もビットコインには負担要因として作用している。日本銀行が利上げに出る可能性が議論され円キャリートレード解消にともなうリスク資産全般の売り圧力が大きくなっていると分析される。米国の利下げへの期待もやはり弱まっている。
ここにビットコインを戦略資産として採択したウォール街の上場企業が160社に達する点も追加下落要因に挙げられる。ヤフーファイナンスは「価格下落が続く場合、これら企業が保有分を売り渡すほかなく、追加下方圧力が大きくなる恐れがある」と分析した。
一方、暗号資産取引所コインベースによるとビットコインは前日取引場で8万5000ドルまで押され、17日午前9時基準で8万7000ドルを回復した。暗号資産市場の心理を示す「恐怖と貪欲指数」は16で、「極端恐怖」水準を記録している。
2025/12/17 17:58
https://japanese.joins.com/JArticle/342301