1%成長に閉ざされた韓国、ウォンの屈辱呼んだ

投稿者: | 2025年12月24日

外為当局が各種対策を出し沈静化に出たが23日のウォン相場は年初来安値に迫った。1次抵抗線である1480ウォン水準が2日連続で突破され「1ドル=1500ウォン時代」に対する不安が大きくなっている。今年の年平均相場はこの日基準1421.67ウォンで通貨危機直後の1998年以降で最も低い。

この半年間でウォンは対ドルで10%近く急落し、主要先進国とアジアの通貨で最も弱くなった。韓国銀行によると、6月末と比べ22日まででウォンは対ドルで9.6%下落した。高市早苗首相の当選後に大規模景気浮揚策が推進された日本の円の9.0%より下落幅が大きかった。同じ期間にポンドが2.5%、スウェーデン・クローナが2.1%、人民元が1.7%上がっただけでなく、マレーシア・リンギットが3.5%、タイ・バーツが3.7%上がったのと比較しウォン安が目立つ。

 実質実効為替相場指数は10月末基準89.09で金融危機当時の2009年8月末の88.88以降で最も低かった。国際決済銀行(BIS)が同統計を発表する64カ国のうち、日本の70.41、中国の87.94に次いで3番目に低い。実質実効為替相場はそれぞれの通貨が実質的にどれだけの価値を持つのかを示す指標だ。為替相場変動だけでなく国同士の物価差、貿易比率などを反映して算出する。基準値である100より低ければ通貨の購買力が基準時の2020年の平均より低いこと意味する。

これだけでなく既存の「為替相場公式」も揺らいでいる。海外で稼いだ経常収支黒字は今年に入り10月までで895億8000万ドルと過去最大を記録し、韓国総合株価指数(KOSPI)は初めて4000ポイント時代を開いた。ここに米国の3連続の利下げで伝統的なウォン高の条件が同時にそろったが、ウォン相場はむしろ下落している。

最大の理由は稼いだドルより流出するドルが多かったためだ。10月までの海外株式と債券など証券投資の724億7000万ドル、海外直接投資の223億2000万ドルを合わせた規模は累積経常収支を上回った。外国人投資家も同じ期間にKOSPI市場で2兆6160億ウォン相当を売り越した。人工知能(AI)バブル論がふくらんだ先月にはKOSPIで14兆1700億ウォン相当を売り越した。過去最大の売り越しだ。

韓国経済の「低成長」が定着している点も主要因だ。新政権発足後に追加補正予算を編成して景気浮揚に出たが関税交渉の不確実性、内需不振などが重なった。内外の主要機関は今年の韓国の経済成長見通しを年初の期待値2%の半分水準である0.9~1%を提示している。

新韓銀行のエコノミスト、ペク・ソクヒョン氏は「韓国経済が日本の失われた30年に似てきている。成長潜在力低下はウォン相場にも負担」と話す。また、米国との関税交渉で年間200億ドルが韓国ではなく米国に投資される点もウォン下落をあおっている。

ウリィ銀行のエコノミスト、パク・ヒョンジュン氏は「来年1-3月期まではウォン相場が1ドル=1500ウォンを挟んで推移する可能性がある」と予想する。これに対しハナ銀行のソ・ジョンフン研究委員は「政府の措置と年末の企業のドル売りの可能性を考慮すれば1500ウォン突破は慎重にみなければならない」と話した。

2025/12/24 06:49
https://japanese.joins.com/JArticle/342541

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