青森の森に吹く済州の風…韓日現代美術が済州で出会う

投稿者: | 2025年12月30日

日本の現代美術を代表する作家、奈良美智(66)の作品が済州(チェジュ)にやって来た。

 済州道立美術館は29日、「済州と青森の国際交流展『風と森の対話』の一環として、奈良美智の作品7点を含む両地域の作品125点を展示している」と明らかにした。「風と森の対話」には、「風の島」と呼ばれる済州と、「青い森」という意味をもつ地名・青森の作品が出会った、という趣旨が込められている。今月中旬に開幕したこの展覧会は、来年3月15日まで開催される。

今回の展覧会は、済州道と青森県の姉妹都市提携10周年、韓国と日本の国交正常化60周年を記念して企画された。済州道立美術館と青森県立美術館が、済州と日本の作家29人の作品125点を、絵画・写真・映像・インスタレーションなど5つのセクションに分けて展示する。

奈良美智は青森県出身の作家だ。1980年代のポップアートの影響を受け、それを現代的感覚で発展させた芸術潮流であるネオポップ(Neo-Pop)の主要作家の一人と評価されている。主に子どもや少女の姿を通して、純粋さと怒り、孤独と抵抗が共存する現代人の内面を表現してきた。

今回の展覧会では、青森県立美術館所蔵の『So far apart』をはじめ、『Y.N.(Self-portrait)』『Night Walker』など7点が紹介された。これら奈良の作品は、済州出身の女性作家ヤン・ジョンイム(42)、アン・ソヒ(38)の人物画と並べて展示された。3人の作家は異なる国から出発しているが、人物表現を通して時代と感情を見つめるという共通の視線を持っていると評価されている。美術館側は「異なる地域で培われた感覚が交わる接点を見せようとした」と説明した。

また、小野忠明、棟方志功など青森出身の作家と、カン・ヨベ、ペク・グァンイクなど済州出身の作家の作品を通して、韓日の美術交流の姿も映し出す。1950〜70年代の青森と済州の姿を捉えた写真作品の展示に加え、作家招待講演などの連携プログラムも行われる。来年2月27日には奈良美智が直接済州を訪れ、作品に関する特別講演を行う予定だ。

済州道立美術館のイ・ジョンフ館長は「世界的な作家として認められている奈良美智の作品を、済州で鑑賞できる貴重な機会だ」とし、「道民と観光客の皆さんが国境を越えて芸術で交流できる場になってほしい」と語った。

2025/12/30 13:28
https://japanese.joins.com/JArticle/342782

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