日本に全方位の「レアアース報復」開始した中国…「産業全般、輸出審査を中断」

投稿者: | 2026年1月9日

高市早苗首相が湾有事の際の軍事介入を示唆する発言をしたことを受け、中国が半導体や電気自動車(EV)などに不可欠なレアアース(希土類)の全般的な対日輸出を停止させるなど、「全方位的な報復」を開始した。日本産酒類などの中国での通関遅延も発生している。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は8日(現地時間)、中国政府の決定に詳しい匿名の関係者の話を引用し、日本に対するレアアース輸出許可申請の審査が中断されたと伝えた。当初、今月6日に中国商務部が「軍事目的」にも使用可能なデュアルユース(軍民両用)物資に限り対日輸出を制限すると発表したのとは異なり、全般的なレアアースの輸出停止を開始したのだ。

 ジェットエンジンから自動車、半導体まで先端産業分野で幅広く使われるレアアースは、中国が全世界の生産の90%を占めている。昨年4月に中国が7種のレアアースについて対米輸出を制限した際、米フォード・モーターの工場稼働が中断に追い込まれた経緯がある。

WSJはまた、中国内のレアアース輸出業者2社の話を引用し、中国が実際に日本企業に対する重レアアースや磁石などの輸出を制限し始めたと報じた。WSJは今回の中国の措置により「日本企業にとって潜在的な打撃となり得る」と伝えた。実際に野村総合研究所は、レアアースの輸出制限に関連して、年間で日本に2兆6000億円規模の経済的打撃が発生する可能性があるという見通しを出したことがある。

日本に対する圧力はこれだけではない。共同通信は消息筋の話を引用し、日本産酒類の通関も遅延しており、在日中国大使館に相談をしようとする日本企業が列をなしていると伝えた。尖閣諸島(中国名・釣魚島)を巡る中日紛争当時も、中国は日本に対するレアアース輸出を制限し、日本からの輸入食品の通関検査を強化する方式で全方位的な圧力をかけたことがある。中国商務部は今月7日、半導体工程に使われる日本産ジクロロシランに対する反ダンピング調査も実施すると発表した。

日本政府は相次ぐ中国の報復カードに対して慎重な姿を見せた。木原稔官房長官は9日の会見で、日本産酒類の通関遅延問題について「我が国の農林水産物、食品の海外輸出が円滑に行われることは重要」とし、「引き続き状況を注視しつつ、必要な対応を行っていく」と述べた。レアアースの輸出制限については「中国のレアアースの輸出管理措置は以前から続いている」とし、「グローバルなサプライチェーンに深刻な影響が及んでいる」と指摘した。その上で「状況を注視しつつ関係国と連携し必要であれば対応を行う」と述べた。

中国が日本に対する全方位的な経済制裁を動員し始めたことで、高市首相も苦しい状況に置かれた。米日同盟強化のために尽力してきたが、トランプ大統領が今年4月の中国訪問を控え、中国に「融和ジェスチャー」を送っていることも悩みの種だ。

トランプ大統領はニューヨーク・タイムズ(NYT)とのインタビューで、中国の台湾攻撃の是非は習近平国家主席が決めることだという見解を示した。トランプ大統領は「彼は台湾を中国の一部と見なしており、何をするかは彼次第」と述べていた。

自身の在任期間中には習主席が台湾を侵攻することはないだろうとも付け加えたが、中国から発言撤回を要求されている高市首相としては、「台湾侵略は容認できない」と線を引かなかったトランプ大統領の今回の発言に、当惑を隠せない。高市首相はトランプ大統領の中国訪問より1カ月早い3月に米国を訪問すると表明したが、中日葛藤の中での米中の接近は「外交上の難題」となりそうだ。

2026/01/09 15:36
https://japanese.joins.com/JArticle/343209

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