◇李在明(イ・ジェミョン)大統領の訪中評価および韓中関係の展望
2026年年頭を迎え、李在明大統領の外交行事が多忙を極めている。4〜7日に中国を訪れ、習近平国家主席と首脳会談を行ったのに続き、13〜14日には日本へ飛んで高市早苗首相との会談に臨む。シャトル外交の次元を超えた異例の動きだ。それだけ緊要な事案があるという証左だ。韓中ビジョンフォーラムは9日、ソウルHSBCビルで「李大統領訪中の評価および韓中関係の展望」をテーマに会合を持ち、急変する北東アジア情勢を俯瞰した。
◇中国、米朝対話の仲裁に動くもよう
▷金漢権(キム・ハングォン)国立外交院教授(発題)=21世紀の韓中関係は国交正常化当時とは異なる。中国の台頭により多様な挑戦要因が現れており、もはや両国関係は2016年のTHAAD(高高度防衛ミサイル)事態以前に戻ることはできない。韓中関係の再構築が必要だ。中国はベネズエラ事態を見ながら、北東アジアの安定のために4月に予定されている米中首脳会談で米朝対話を仲裁するものとみられる。北朝鮮の呼応も期待される。こうした韓中関係の歴史的局面と関係再構築の課題などを考慮すれば、李大統領の訪中は両国関係改善の意志を再確認し、今後の国益中心の協力増進に向けた議論の枠組みを用意したという点で、円満な成果を収めたと評価できる。もちろん、両国間の異見が少ない部分で先んじて合意文が出ていれば良かったが、国内の政治日程に従って性急な合意を模索しなかった点はむしろ肯定的に見るべきだ。中国との交渉で成果を出すために合意を急ぐ姿は禁物だ。今後激化する米中競争の中で我々の国益を最大化するためには、政策的優先順位に対する国民的合意、自強(=自助努力)を中心とした戦略的自律性の拡大、多国間外交の力量強化が必要だ。
◇中国を活用して南北関係改善を図る狙いか
▷辛正承(シン・ジョンスン)東西(トンソ)大碩座教授(元駐中大使、司会)=李大統領の年初の訪中は明らかに異例だ。4月の米朝首脳会談の可能性を狙った側面があり、中国は日本との葛藤を念頭に置いた布石と読み取れる。韓中首脳は90分の会談で話したいことはすべて話したようだ。首脳間の疎通が頻繁に行われ、お互いを重視しているというメッセージを発信すること自体は韓中の発展に大きく役立つ。
▷李熙玉(イ・ヒオク)成均館(ソンギュングァン)大政治外交科名誉教授=李大統領の訪中は、我々が積極的に動いた結果だと考えられる。トランプ米大統領の訪中が米朝首脳会談に繋がるか、あるいは決裂するかといった4月の局面に対する備えに見える。中国という「機会の窓」を活用して南北関係改善の意志を明らかにし、平和共存の必要性を提示したことが、李大統領訪中の隠れた目標ではないだろうか。今後「韓半島(朝鮮半島)平和特使論」が浮上する可能性がある。韓半島平和特使には、針の穴のように小さな隙間をこじ開けてどのように南北関係のモメンタムを維持するか、また米中と周辺国をどのように説得するかといった課題が予想される。
▷崔炳鎰(チェ・ビョンイル)法務法人「太平洋」通商戦略革新ハブ院長=現在、世界は「相互依存性の武器化」時代を迎えている。昨年はトランプの関税武器化が問題だったが、今年は中国のサプライチェーンが提起する問題が挑戦課題だ。特に核心鉱物のサプライチェーン安定化は、世界中のすべての国家が解決策を見出せない難題だ。この問題を解くためには国際的な連帯が必要だが、最も強力な力を持つ米国が関心を持たず、懸念される。
▷康埈栄(カン・ジュンヨン)韓国外国語大国際地域大学院教授=習主席が戦略的疎通を強化しようと言ったのが目につく。中国外交において「戦略」という言葉が入れば、二者関係以外に多国間の問題を議論しようということを意味する。日本との葛藤の中で中国の味方をしてほしいという要求と読み取れる。限韓令に関して、中国は漸進的、段階的な文化交流を口にするが、中国は非常にゆっくりしたスピードで進むと見られる。結論的に中国はあまり変わっていないということだ。
▷金珍鎬(キム・ジノ)檀国大政治外交学科教授=台湾のシンクタンク関係者は、中国が台湾に侵攻すれば、日本は自国民の退避に忙しく、戦争に直接乗り出すことはないと見ている。台湾有事の介入云々は日本の再軍備のための口実に過ぎないというのだ。中国は台湾に侵攻するよりは、2028年1月の台湾総統選挙において、親中の国民党に有利な環境を作ることに努力するだろう。
2026/01/12 16:02
https://japanese.joins.com/JArticle/343285