母も驚いた…「今だ」18歳ユ・スンウンがボードを投げた理由

投稿者: | 2026年2月11日

「なぜボードを投げたのかって? その技を生まれて初めて成功させたからです。しかも、ほかでもないこのオリンピックで!」

10日(日本時間)、イタリアのリビーニョ・スノーパークで行われた2026ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪スノーボード女子ビッグエア決勝。予選4位で進出したユ・スンウン〔18・成福(ソンブク)高校〕は1回目の試技で勢いよく跳び出した。彼女が見せた技は「バックサイドトリプルコーク1440」。後ろ向きに跳び、空中で体を軸に3回宙返りしながら4回転する高難度技だ。

 2回目の試技では前を向いて踏み切り4回転する「フロントサイドトリプルコーク1440」に挑戦した。着地の過程で手を軽くついたが、回転は完璧だった。アドレナリンが爆発したのか、ユ・スンウンはボードを宙に投げた。この時点では堂々の1位。3回目の試技で着地に失敗し最終的に3位へ後退したが、ユ・スンウンの顔にはメダルの色よりもさらに明るい笑顔が広がった。

母のイ・ヒジョンさん(47)は中央日報との電話インタビューで「私もびっくりしました。練習でも完成できなかった技だったんです」と語った。ユ・スンウンも「実は雪の上では一度も成功したことがない技でした。エアマットの上でだけ練習していたんです。でも今日、試合前の練習で感覚がつかめたんです。『今だ』と思いました」とはにかみながら笑った。

スーパースターと一般選手の違いは技術ではなく、最も重要な瞬間にその技を繰り出せる度胸を持っているかどうかにかかっていると言われる。ゴルフのタイガー・ウッズ、バスケットボールのマイケル・ジョーダン、野球のマリアノ・リベラのような伝説的選手たちがそうだった。ユ・スンウンは難しい技ではなく、普段一度もやったことのない技を、それも最大の舞台で決めた。まさに「10代少女キラー」の誕生だ。

ユ・スンウンのオリンピックへの道のりは険しかった。2024年のワールドカップデビュー直後に足首を負傷して1年間休養し、復帰戦だった昨年のハルビン冬季アジア大会でも同じ部位を痛めた。今シーズン前にはスイスでのトレーニング中に手首まで骨折した。大会直前まで骨は完全に癒合していない状態だった。イさんは「不安で胸が締めつけられる思いでした。夫と私にできることは、御利益があるという江華島(カンファド)の普門寺(ポムンサ)と洛山寺(ナクサンサ)を訪ねて108拝を捧げることだけでしたが、今思い返してもスンウンは本当に立派です」と語った。

父のユ・スンボムさん(51)は、“ゴルフパパ”ならぬ“ボードパパ”だ。2000年代初頭に韓国でボードブームが起きた時、独学で国家代表レベルの実力を積み上げた。外国人コーチをつけるには費用負担が大きく、スノーボード強国の日本選手の映像を何万回も見返して研究し、娘を指導した。コーチ、アナリスト、用具担当まで1人で4役を担い、娘を育てた。

イさんは「費用が安くないことを知っているから、スンウンは運動用品以外はほとんど物を買いません。手首を骨折した時は『私、やめたほうがいいよね?』と泣き出しました。けがそのものより、練習できなくなったのに予約していたホテル代などを返してもらえないことを申し訳なく思っていたようです。その時、母娘で抱き合って声を上げて泣きました。オリンピック前には『スポンサーがつかなければそのままやめて勉強する』と言って、さらに胸が痛みました」と伝えた。

イさんは「スンウンには厳しい環境で競技に打ち込む後輩たちのために新しい道を切り開いてほしいです。才能と情熱があれば誰でもお金の心配をせずに練習だけに専念できる環境になることを切に願っています」と付け加えた。

2026/02/11 13:36
https://japanese.joins.com/JArticle/344711

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