19日(現地時間)、日米首脳会談を終えた日本の高市早苗首相が、自衛隊のホルムズ海峡派兵について「日本の法律の範囲内で、できることと、できないことがある」と述べた。日米同盟の強化を最も重要な外交目標に掲げる高市首相でさえ、派兵については慎重な立場を維持したのだ。北大西洋条約機構(NATO)に加盟する欧州の主要国も同様に、ドナルド・トランプ大統領の非難攻勢にもかかわらず、決定的な態度の変化を示さずにいる。韓国の若者の生死に直結する派兵は、慎重な検討が必要な問題だ。保守系野党「国民の力」の一部の議員のように、軽率に派兵を主張してはならない。
高市首相はこの日、トランプ大統領との首脳会談を終えた後、記者団に、今回の会談の最大の関心事だった艦船派遣問題について、「ホルムズ海峡の安全確保ということは非常に重要だ」としながらも、「日本の法律の範囲内で、できることと、できないことがあるので、これについては詳細にきっちりと説明した」と述べた。派兵は事実上困難だとする意向を、トランプ大統領に遠まわしに伝えたという話だと理解できる。
米国が韓国や日本などの同盟国に要求したのは、民間の船舶が安全に海峡を通過できるよう、艦船を派遣し、「護送」(エスコート)してほしいということだった。しかし、現時点で戦争中の地域に武装艦船を派遣することは、事実上の「参戦」に該当する行為だ。状況によっては、日本の自衛隊が直接武力を行使する必要が生じる可能性がある。平和憲法の強い制約下に置かれている現行の日本の安全保障法制のもとで、このような積極的な行為を可能にする唯一の方法は、現在の状況を「存立危機事態」として認定し、集団的自衛権を行使するだけだ。
しかし、そのためには、「我が国(日本)と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険」(日本「事態対処法」)が必要だとする厳格な基準を満たさなければならない。また、米国の武力行使が国際法上、正当だとする「大前提」が満たされる必要がある。このような制約を冷静に踏まえると、直接の派兵は不可能だというのが、日本が出した結論だということだ。現行法のもとで日本ができるのは、せいぜい、ペルシャ湾外で治安情報を収集する活動程度だとされる。
しかし、19日に「国民の力」のチョ・ジョンフン議員は、フェイスブックに、「米日首脳会談で高市首相が派兵を宣言すれば、大韓民国の位置づけは狭まらざるを得ない」として、「直ちに派兵を決めなければならない」と主張した。同党のアン・チョルス議員も同日、フェイスブックへの投稿で、「ホルムズ派兵を経済と安全保障資産の確保の手段に活用すべきだ」と表明した。高市首相はチョ議員の予測に反し、慎重な姿勢を維持し、アン議員とは違い、この事態を「手段」として利用しようとする軽薄な態度も示さなかった。
それでも、韓米同盟の重要性には目を閉ざしたまま、ひたすら手をこまねいて傍観していろというわけではない。この日、英国、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、日本、カナダの7カ国は共同声明を出し、「海峡の安全な航行を確保するための適切な努力に寄与する準備ができている」として、「予備的な計画への参加を望む国家を歓迎する」と表明した。自分たちが派兵要求を受け入れなかったことについて、トランプ大統領の不満を和らげるための措置だとみられる。結局、今後の戦争の推移、イランの対応、海峡の安全などさまざまな変数を考慮しつつ、主要国は対応の度合いを決めていくと予想される。これらの国々と緊密に意思疎通を図りつつ、韓国が耐えられる選択肢には何があるのか、冷静な検討を始めなければならない。
2026/03/20 19:28
https://japan.hani.co.kr/arti/opinion/55732.html