米国に対抗し「半導体崛起」…中国、3440億元の投資基金を追加組成

投稿者: | 2024年5月28日

米中が半導体覇権をめぐり争っている中で、中国が3440億元(約7兆4531億円)規模の半導体投資基金を追加で設けた。米国など西側で最先端半導体製造装備の対中輸出を禁止し、中国はこれに対抗して装備の国産化などを目標に半導体産業育成に拍車をかけている。

中国企業情報サイトの天眼査によると、中央政府が一部出資し、中国工商銀行など国営銀行なども資金を拠出した中国国家集積回路産業投資基金3次ファンドが24日に組成された。

 3次ファンドは筆頭株主である中国財政部が17%をはじめ主要国有企業が資金を出して作られた。今回の3次ファンドは中国がこの10年間に半導体に投じた投資金額に匹敵する規模だ。中国政府は2014年に2018年までの1次ファンドに1400億元、2019年に2023年までの2次ファンドに2000億元をそれぞれ投資した。

日本経済新聞は3次ファンドが具体的にどこに使われるのかは明らかになっていないが、人工知能(AI)半導体の性能を高める研究開発に使われる見通しだと伝えた。半導体材料であるシリコンウエハー、産業用ガスなどを中国が輸入に依存せず独自に調達するのにも使われるものとみられる。

ブルームバーグは、米国が韓国、オランダ、ドイツ、日本を含む同盟国に中国の半導体アクセス制限をさらに強化するよう促しており、半導体そのものの供給網を構築しようとする中国政府がこれに対抗して3次ファンドを作ったと伝えた。米国と欧州などは次世代半導体開発に810億ドル(約12兆7097億円)を投資して中国と激しい半導体戦争を行っている。

中国政府は10年前にハイテク産業育成策「中国製造2025」を発表し、半導体産業育成ファンドを作った。1~2次ファンドは中国の半導体メーカーであるSMICやYMTCなど100カ所以上に資金を出した。

一方、3次ファンドの代表は半導体など産業政策を扱う中国工業情報化部出身の張新氏が務める。張氏は1~2次ファンドでも代表を務めた。中国経済専門メディアの財新によると、2021年末から半導体基金運営に関連した高官が不正腐敗容疑で監査当局のターゲットとなった。結局2022年に規律と法律違反容疑で当局の調査を受けた丁文武前総経理は退いた。丁前総経理に代わり代表に就いたのが張氏だ。

2024/05/28 08:52
https://japanese.joins.com/JArticle/319178

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