韓国大法院(最高裁)が「リアルドール」を一律に輸入禁止にしてはならないという従来の判例を再確認した。
◇大法院「リアルドール輸入許可」2019年の判例を再確認
流通業者A社は2020年3月、「リアルドール(人の形状を模した性器具)」3体を輸入し税関に申告したが、保留処分を受けた。金浦(キンポ)空港税関は、A社が輸入しようとしたリアルドールが性風俗を害するわいせつな物品であると判断した。これに対してA社は、税関の措置は不当であるとして訴訟を提起した。
1・2審はA社勝訴の判決を下した。裁判所は「『わいせつ』とは、単に低俗であったり淫らな印象を与えたりする程度を超え、人間の尊厳と価値を深刻に毀損・歪曲(わいきょく)するほど露骨な方法によって、性的部位や行為を赤裸々に描写したものを指す」とし、「本事件の物品が人の形状に似ているという理由だけで『わいせつ』と断定することはできない」とした。わいせつの基準を変えた2008年の大法院判例を引用した形だ。
こうした基準は、リアルドールが性器具だからといって変わるものではないと判断した。裁判所は「性器具は非常に私的な空間で密かに利用される道具」とし、「法令は性器具そのものを直ちにわいせつ物とはみなしていない。青少年保護のための規制があるにすぎない」と説明した。もし性器具が公の場で使用されれば、別の法律で刑事罰を受けることになるだろうとも指摘した。
大法院の判断も同様だった。大法院第1部(主審・シン・スクヒ大法官)は「本事件の物品は女性の身体の外観を模した全身人形形態の男性用自慰器具であるリアルドールとして、全体的に女性の姿をつまびらかに表現している」としながらも、「露骨な方法によって性的部位を赤裸々に表現・描写してわいせつ性を帯びているとか、16歳未満の未成年者の身体の外観を模したものとみるのは難しい」とし、原審の判決を確定させた。
◇「成人用の嗜好品」「性的対象化」論争続く
これは、すべてのリアルドールを一律に輸入禁止にすることはできないとした大法院判例を再確認した判断だ。2009年、大法院は初めてリアルドールの輸入を許可し、輸入を禁止できる場合の基準を提示した。リアルドールが▷人の尊厳と価値を著しく毀損・歪曲したと評価できるほど露骨な方法で性的部位を描写しわいせつ性を帯びる場合 ▷16歳未満の未成年者の身体の外観を写実的に模した性行為の道具である場合–などだ。
その後、2010年代に中国・日本産のリアルドールの流通が増加し、リアルドールは再び論争の中心に立った。特に2019年6月、大法院が改めてリアルドールの輸入を許可する判断を下すと、女性界から反発が起きた。リアルドールの輸入・販売を禁止してほしいという青瓦台(チョンワデ、大統領府)の国民請願が登場し、国政監査の場にリアルドールが登場することもあった。
ただし、大法院は未成年の女性の身体を模したリアルドールの輸入は阻止すべきだと判断した。2021年、大法院は身長が成人女性の身長に明らかに満たず、未成熟な姿を描写したリアルドールに対し、「児童に対する潜在的な性犯罪の危険を増大させる恐れがある」とした。
2019年の大法院判例にもかかわらず、関税庁が通関保留の方針を維持したことで、関税庁は行政訴訟で相次いで敗訴した。しかし2022年には、未成年の形状や特定人物の形状をしている場合、また温熱・音声などの機能があり安全性確認が必要な場合などを除き、通関を許容すると明らかにしている。
2026/04/03 15:06
https://japanese.joins.com/JArticle/347144