李大統領「統一部長官の機密漏洩主張は誤り」…波紋拡大に自ら火消しへ

投稿者: | 2026年4月21日

 李在明(イ・ジェミョン)大統領は20日、「チョン・ドンヨン統一部長官が『米国から提供された機密を漏洩した』ことを前提としたあらゆる主張と行動は誤りだ」とし、「一体なぜこのような荒唐無稽なことが起きているのか、詳しく調べてみる必要がある」と述べた。最近、在韓米軍が北朝鮮の平安北道亀城市(コソンシ)に核施設があると述べたチョン長官の発言を理由に、韓国軍との情報共有を制限したという事実が明らかになり、物議を醸していることを受け、自ら早期の火消しに乗り出したものとみられる。

 インドを国賓訪問中の李大統領は同日夕方、X(旧ツイッター)への投稿で、「チョン長官の『亀城の核施設』発言以前に、亀城市に核施設が存在するという事実は、様々な論文や報道を通じてすでに世界に広く知られており、明白なファクトだ」と述べた。

 これに先立ち、チョン・ドンヨン統一部長官は同日昼、政府ソウル庁舎で数人の記者団の質問に対し、「公開された情報に基づいて政策を説明したことを情報漏洩だと決めつけるのは大変遺憾だ」と答えていたが、李大統領が「Xへの投稿」を通じてチョン長官の発言を後押したした形だ。さらに、国民の力のソン・オンソク院内代表が同日、「チョン・ドンヨン・リスクが招いた前例のない外交・安保大惨事」として、チョン長官の即刻更迭を求めたことに対し、「拒否の意向」を示したものといえる。

 特に、李大統領が「なぜこのような荒唐無稽なことが起きているのか、詳しく調べてみる必要がある」と強い口調で言及した事実に注目する必要がある。これは、「情報漏洩」の当事者はチョン長官ではなく、17日以降、「チョン長官の亀城市の核施設発言のせいで米国が情報共有を制限した」という趣旨の発言をした「政府関係者」や「与党関係者」ともとられるためだ。状況の展開次第では、「チョン・ドンヨン責任論」を提起した「政府関係者」や「与党関係者」を対象にした内部調査が行われる可能性もあるとみられる。

 チョン長官は、自身の「亀城の核施設」発言について、昨年7月14日の長官人事聴聞会の頃から時折言及していたとし、「当時は何も言わなかったのに、9カ月が過ぎて突然この問題を持ち出した意図が何なのか疑わしい。当惑している」と述べた。チョン長官は当時、「今この瞬間にも北の核施設は稼働している」とし、「寧辺(ヨンビョン)にもう一か所建設中だ。亀城と降仙(カンソン)にある。早急に対話を通じて停止させることが急務だ」と述べた。チョン長官は先月6日の国会外交統一委員会でも、ラファエル・グロッシ国際原子力機関(IAEA)事務局長が同月2日の理事会で報告した発言を引用し、「(北朝鮮の)寧辺と亀城、降仙にウラン濃縮施設がある」と述べた。

 チョン長官は、自身の「亀城の核施設」発言について、「2016年の米国科学国際安全保障研究所(ISIS)を皮切りに、戦略国際問題研究所(CSIS)など複数の研究機関の報告書にある情報を基に政策を説明したものだ。当時、韓国放送(KBS)をはじめ多くのメディアが報じた」とし、「情報漏洩ではない」と重ねて強調した。チョン長官は同日、フェイスブックへの投稿で、「昨年7月25日の長官就任以降、国内外の関係情報機関から核施設関連の情報報告を一切受けたことがない」と明らかにした。

 その上でチョン長官は「すべてを国益を中心に判断してほしい。中東戦争により厳しくなった安保環境の中、何の問題もない韓米関係の危機説を広める一部勢力の動きに懸念を抱いている」と述べた。最近のメディア報道に登場する「政府関係者」や「与党関係者」に、別の意図があるのではないかという問題提起とみられる。

 以前は、韓米間の情報共有制限がメディアに知られずに解消されたり、メディアに知られてもかなりの時間差を置いて表面化したりしていた。在韓米軍側の情報共有中断は、以前の政権でも韓米間の対北朝鮮政策における意見の相違などと関連し、何度かあった。文在寅(ムン・ジェイン)政権時代は、1年以上情報共有が中断されたこともあったという。チョン長官も「断続的にあった」と述べた。

 ところが今回は、「政府関係者」の発言により、情報共有中断が事実上リアルタイムでメディアに公開された。最近、在韓米軍側は、2月に起きた西海(ソヘ)における米・中国軍戦闘機の対峙事件に関連した国防部長官の抗議および在韓米軍司令官の「謝罪」をめぐる議論、非武装地帯(DMZ)の平和的利用に関連した「DMZ法」など、そしてチョン長官の発言に言及しつつ、情報共有制限の方針を伝えたとされている。

 「李在明政権の外交安保チーム内部における政策路線をめぐる対立が、このような形で露呈したのではないか」という懸念の声があがっているのもそのためだ。チョン長官は、いわゆる「同盟派と自主派の対立が原因だという指摘がある」という記者団の質問に対し、「そうは考えていない」と否定的な見解を示した。しかし、昨年6月の李在明政権発足以来、外交安保チーム内で米国・日本との協力を前面に押し出す「同盟派」と、戦略的自律性の向上および南北関係の改善を重視する「自主派」の間で、具体的な政策をめぐり時折意見の相違が表面化したことも事実だ。

 もし最近の論争が外交安保チーム内部の対立と関係があるなら、これを「荒唐無稽なこと」とし、「詳しく調べてみる必要がある」と述べた李大統領の意志が、人事措置につながる可能性も排除できないとみられる。

2026/04/20 22:41
https://japan.hani.co.kr/arti/politics/55984.html

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