日本タンカーを通過させたイラン、「日章丸事件」を強調した背景は

投稿者: | 2026年4月29日

2カ月間ペルシア湾に足止めされていた日本のタンカーが初めてホルムズ海峡を通過した。日本政府は「交渉の成果」と明らかにした。
 日本経済新聞など日本メディアは、大型タンカー「出光丸」が28日、ホルムズ海峡を抜けて日本に向かっていると29日、報じた。出光丸は日本の大手石油元売である出光興産所属の船舶で、200万バレルの原油を積載して名古屋に向かおうとしていたところ、2月の米国のイラン攻撃によりホルムズ海峡が封鎖され、足止めされていた状態だった。

この日、日本の主要メディアは一斉に出光丸のニュースを伝え、「日本に向かう船舶がペルシャ湾から出たのは初めてだ」(朝日新聞)などと意味を付与した。今月初め、商船三井所属の船舶3隻がホルムズ海峡を通過したことはあるが、どれもLNG(液化天然ガス)とLPG(液化石油ガス)運搬船であり、目的地も日本以外の地域だった。

日本経済新聞は専門家の意見を引用し、「(出光丸の通過は)現在の封鎖のもとで、日本の石油精製大手が完全所有する超大型原油タンカーが初めて同海峡を通過した点で意義深い」と評価した。

これに関連し、日本政府高官はメディアなどを通じて「日本政府が交渉していた成果だ」とし、「(これまでイラン政府が要求していた)通航料は払っていない」と明らかにした。

一方、この日通過したタンカーが出光興産所属であるという点も話題だ。駐日イラン大使館は28日夜、X(旧ツイッター)に出光興産が1950年代にイランから石油を秘密裏に日本へ運んだ「日章丸事件」について投稿し、「このレガシーは今日においても極めて大きな意義を持ち続けている」と掲示した。

「日章丸事件」は1953年、日本企業が西側の反対を押し切り、秘密裏にイランの石油を輸入した出来事だ。1951年にイラン政府が石油国有化を宣言し、これに反発した英国側が海軍力を動員して海上を封鎖する中、出光興産はタンカー「日章丸」を送り、英国の封鎖網を突破して石油を運搬することに成功した。

戦後復興のために安価に調達できるエネルギーを切望していた日本と、石油の販路を必要としていたイランの利害関係が一致した事件だった。したがって、駐日イラン大使館側がこれを投稿したのも、イランと日本の特殊な関係を強調し、米国と日本の間の亀裂を狙おうとしたという分析も出ている。

「日章丸事件」は2014年、百田尚樹の小説『海賊とよばれた男』(講談社)として出版され、400万部を超えるベストセラーとなった。海賊は「日章丸事件」を主導した出光興産創業者の出光佐三を指している。

ただし、日本メディアは日本船舶が今後もホルムズ海峡を継続して通過できるかは不透明だと展望した。金子恭之国土交通相は28日の閣議後の記者会見で、同日午前7時現在の情報として「ペルシャ湾内に日本関係船舶42隻が留まっていると報告を受けている。状況に大きな変化はない」と説明した。

2026/04/29 15:50
https://japanese.joins.com/JArticle/348374

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