米トランプ政権はイランとの終戦覚書への公式署名を控え「米国の納税者のお金は1セントもイランに入らない」としているが、すでに「大盤振る舞い」をめぐる論議が起きている。メディア報道などを通じて伝えられる一部合意内容のうち今後段階別にイランに与えられる経済的利益が輪郭を表わしてだ。
外信報道を総合すると、19日にスイスのビュルゲンシュトックで米国とイランは覚書署名式を行った後、60日間にわたるイラン非核化交渉に入る。この期間に米国はイランの原油販売を認める方針だ。ウォール・ストリート・ジャーナルは16日、米国が覚書署名直後にイランの原油と石油製品販売を認めるために既存の制裁を免除する予定だと報道した。免除対象には原油販売と関連した金融決済、海上運送、船舶保険などのサービス部門も含まれるという。
◇「19日の覚書署名後に石油輸出許容」
米国は1979年イランのイスラム革命後、イラン産原油の輸入を禁止したが、制裁を通じてイランの原油輸出を直接遮断したのは核開発問題が本格化した2012年からだ。その後2015年にオバマ政権がイランと結んだ核合意(包括的共同作業計画、JCPOA)を契機に原油輸出制裁は相当部分で緩和されたが、2018年の第1次トランプ政権でJCPOA離脱宣言とともに制裁が復元された。
トランプ政権は原油輸出制裁解除の方針をめぐり「直接的な現金支援ではない」と線を引いているが、石油輸出の道が開かれればこれまで深刻な経済難に苦しんできたイランの立場では相当な規模の現金を確保でき一部で息を吹き返すことができそうだ。
米シンクタンク、ワシントン研究所のイラン専門家ファルジン・ナディミ氏は「イランの原油輸出許容は米国の核心交渉力を放棄するもの。米国はイラン懐柔策が必要と考え、そうしなければイランが交渉を続けさせられないと判断した」と同紙に話した。
◇「再建ファンド組成…韓国など企業参加」
終戦覚書にイランに向けた3000億ドル(約48兆円)規模のファンド組成案が入っていることも議論に油を注いだ。ロイター通信によると、「再建・開発ファンド」という名前のこの基金は、米国政府の資金や補助金ではなく民間投資方式で設立される。米国と湾岸諸国、アジア、南米、アフリカの企業が参加し、すでに1500億ドル以上の出資が約束された状態という。出資を約束した企業には韓国をはじめ、日本、シンガポール、マレーシア、米国などの名が出ており、投資分野はエネルギー、物流、製造、運送インフラなどだ。
2026/06/17 17:57
https://japanese.joins.com/JArticle/350706