離任する駐韓アイルランド大使「戒厳令を経験して本当の民主主義を学んだ」

投稿者: | 2026年6月30日

「本当の民主主義を教えてくれた国だった」。

7月24日に4年間の任期を終えて韓国を離れるミシェル・ウィンスロップ駐韓アイルランド大使(54)は26日、中央日報のインタビューで「韓国人の民主主義に対する信頼を見ながら民主主義とは何か、民主主義への献身とは何かを学んだ」と述べた。

 2022年の新型コロナ防疫解除直後に最初の赴任地として韓国に来たウィンスロップ大使は韓国・アイルランド関係の拡大と気候変動・開発協力分野に力を注いだ。在韓アイルランド大使館は後任にアイルランド外務省で欧州および欧州連合(EU)政策などを担当してきたショーン・ホイ新大使が8月中旬にソウルに赴任する予定だと伝えた。

ウィンスロップ大使は在任期間中に目撃した韓国社会の最も大きな変化に多様性に対する認識の改善を挙げた。ウィンスロップ大使は「外国人と性的少数者(LGBT)、ひとり親家庭などに寛容になっていくのを見た」とし「韓国社会が前向きに変化しているという印象を受けた」と振り返った。特に非常戒厳事態に言及しながら「韓国民主主義に極めて重要な時期にここに滞在しながら、韓国人が民主主義をどれほど大切にしているかを感じることができた」と語った。

現在、韓国・アイルランドの年間貿易規模は約80億ユーロ(約1兆4800億円)だ。ウィンスロップ大使は在任中の最も大きな成果に韓国のアイルランド産牛肉市場開放を選んだ。ウィンスロップ大使は「牛肉市場の開放は経済的な効果もあるが、それよりも厳格な検疫手続きを持つ韓国がアイルランドの防疫・検疫体系を公式的に信頼したという象徴性が大きい」と説明した。

これは幼児期に獣医を夢見たというウィンスロップ大使の個人史とも関連している。ウィンスロップ大使は外交官になる前、国際開発分野で活動した経験に言及しながら「獣医にはならなかったが、その夢のおかげで今でも農業と畜産、世界食糧システムに大きな関心を持っている」と話した。

両国間の未来協力分野にはバイオ・製薬と半導体、人工知能(AI)、海上風力などを提示した。ウィンスロップ大使は「AIの競争力は技術だけで作られない」とし「多様性と創意的な組織文化、誰でも自由に意見を言える文化が革新を作る」と強調した。続いて「日本より韓国の企業のアイルランド投資が少ない理由が分からない」とし、投資拡大を期待した。

最近開かれた韓国・EU首脳会談についても「7月からアイルランドが6カ月間、EU理事会の議長国となるだけに意味が大きかった」とし「韓国とEUが安全保障や経済安保など実質的な議題に合意した意味のある首脳会談だった」と評価した。また「国際秩序が揺らぐ時期であるほど、信頼性のあるパートナーと協力することが重要だ」とし「韓国とEUは今後も共に進むべき」と話した。

韓国を離れた後に最も懐かしく思うことには韓国文学と地下鉄を挙げた。執務室の本棚が韓江(ハン・ガン)氏、申京淑(シン・ギョンスク)氏など韓国作家の小説で埋まるほど韓国文学を没頭したという。ウィンスロップ大使は「韓江の『少年が来る』と申京淑の『リジン』、イ・ミンジンの『パチンコ』などを通して韓国の歴史や文化を理解することになった」とし「韓国人のストーリーの展開が本当に好き」と伝えた。さらに「ソウルのようにきめ細かく構築された便利な地下鉄はアイルランドでは見られない」とし「韓国の地下鉄も本当に懐かしくなるはず」と言いながら笑った。

インタビューの最後の韓国人に最後に伝えたい言葉を尋ねると、しばらく考えた後、「韓国の若者たちは本当に真剣だ。仕事もお金も重要だが、人生は短い。もう少し楽しみながら暮らすのがよいと思う」と語った。また「10年後にはアイルランドで韓国大企業の投資発表行事に招待されたい」とし「韓国とアイルランドが今よりはるかに近いパートナーになることを期待する」と話した。

2026/06/30 13:51
https://japanese.joins.com/JArticle/351319

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