済州(チェジュ)を訪れるゴルフ観光客がますます減っている。一部のゴルフ場は税金を出すのが難しいほど経営が厳しい状況だという。だが、ゴルフ業界はこれといった対策もなく、地方自治体に助けを訴えているという。
9日、済州道によると、昨年済州で実際に運営中の登録ゴルフ場29カ所のうち、税金(地方税)を治めることができなかったゴルフ場は5カ所存在する。原因は経営悪化だという。滞納額は昨年(2023年)基準約50億ウォン(約5億6800万円)になる。済州市3カ所36億ウォン、西帰浦市(ソグィポシ)2カ所14億ウォンだ。済州道関係者は「カード会社売上債権差し押さえなどの方式で一部会社から滞納額確保に出た」と説明した。
済州ゴルフ業界が厳しくなったのはコロナ禍が終わった後、ゴルファーの足が再び海外に向いたためだ。そのうえ、済州道民割引などの恩恵が縮小し、地元ゴルファーの足も合わせて遠のいた。今年1-3月期に済州道内のゴルフ場に訪れた人々は40万6728人で、昨年同期(46万3516人)比12.3%(5万6788人)減少した。観光客と道内ゴルファーともに減った。昨年の外地ゴルフ観光客は22万6998人で前年(26万2275人)比3万5277人(13.5%)減少した。済州道民来場客は17万9730人で、前年(20万1241人)比2万1511人(10.7%)減った。
◇コロナ禍で瞬間特需…その後再び減少へ
2020年239万人だった済州道ゴルフ観光客は2021年と2022年にそれぞれ289万人と282万人を記録し、それぞれ50万人前後増えてピークを迎えた。コロナ禍で海外旅行の道が閉ざされると済州に集まった格好だ。だがコロナ禍が落ち着いた後、再び40万人前後減少して昨年は242万人に戻った。
2024年現在、済州道内ゴルフ場グリーンフィーは週末は最低18万ウォンから最高30万ウォン、平日は最低10万ウォンから最高23万ウォンという相場だ。反面、円安の恩恵を受けた日本九州地域や東南アジアのゴルフ場などはグリーンフィー7~10万ウォン台で利用することができる。多くの済州ゴルフ場で必須で支払わなければならないカートフィーやキャディーフィーなどを考慮すると、その差はさらに広がる。
◇行政・業界毎月集まるが「同床異夢」
このため4300人余りが従事している済州ゴルフ業界は非常事態に陥っている。また、済州空港や中門(チュンムン)内国人免税店の売上が20~30%減少し、飲食店・宿泊業者なども不況だ。済州道や地域ゴルフ場関係者は4月から毎月集まって「ゴルフ産業発展懇談会」を開いている。だが、これといった代案を出すことはできなかった。
済州道は済州ゴルフ高費用認識改善のためのキャディー・カート選択制、カートフィーとクラブハウス利用料の引き下げなどを要求した。反面、業界は物価上昇(人件費・農薬・肥料など)に伴う困難を訴えて自治団体が助けを要請している。済州道文化体育教育局長のキム・ヤンボ氏は「済州ゴルフ業界、国内旅行会社と共に済州ゴルフマーケティング方案を用意する考え」としながら「ゴルフ産業が地域と共生して観光客に愛される産業となるべく努力していく」と話した。
2024/06/10 08:55
https://japanese.joins.com/JArticle/319645