韓米が同時にタブー破った…遠のく北朝鮮非核化、間もなく迫る事態(2)

投稿者: | 2026年8月21日

トランプ大統領は以前にも北朝鮮が相当数の核兵器を保有しているとの趣旨で発言したことはあるが、数字を特定したことはない。これはすなわち、トランプ大統領が北朝鮮の非核化は事実上達成が難しいと認識していることを意味する可能性がある。

これは結局、北朝鮮非核化という目標が曖昧になるのではないかとの懸念につながる。トランプ大統領が第1次政権時と現在では北朝鮮の核能力が完全に変わったことを認めたとみる余地があるためだ。ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は2018~2019年、北朝鮮が核弾頭10~30発を製造できる核物質を保有していると推定していた。その間に核兵器の生産能力が数倍に増えたことになるが、トランプ大統領と金正恩委員長の対話が再開されても、こうした核能力の増強を認めた状態で、非核化ではなく凍結や削減などを目標とする軍備管理交渉が進められる可能性があるとの指摘だ。

 トランプ大統領は「金正恩委員長と再び関与する目的は依然として非核化なのか、今回は成功できると考える理由は何か」との質問に「それについて話したくない。私は依然として金正恩委員長と良い関係を維持している」と述べた。

これに伴い、イラン戦争で世論の支持を失っているトランプ大統領が国内政治上の突破口を開くため、金正恩委員長に核保有黙認という贈り物をすれば、北朝鮮の核脅威をそっくり韓国が背負うことになりかねないとの懸念が出ている。

非核化を目標としない交渉は、北朝鮮がICBMなど米本土への脅威や核兵器・核物質の生産を制限する措置だけを取った後に合意に至る「スモールディール」に帰結しかねないとの懸念が大きい。短距離弾道ミサイル(SRBM)やこれに搭載できる戦術核など、韓国に直接的な脅威を与える北朝鮮の核能力が事実上健在な状態で、米国が北朝鮮を正常な国家として認めることになりかねない。北朝鮮はすでに韓国を核攻撃の対象に数回にわたり規定しているが、韓国としてはこうした脅威に常時さらされたまま北朝鮮と共存しなければならなくなる可能性がある。

エバンス・リビア元米筆頭国務次官補代理(東アジア太平洋担当)は「トランプ大統領による共同訓練縮小で米韓同盟弱体化という第1の目標達成に近づいた北朝鮮は、核保有国としての承認という第2の目標達成への希望を持つようになった」と述べた。

北朝鮮は見せつけるかのようにこの日夜、金与正(キム・ヨジョン)労働党総務部長名義の談話で、韓米共同訓練の縮小に関連し、「トランプの一言でソウルは最も好んでいた『戦争ごっこ』の場を畳まなければならない哀れな境遇に置かれた」と嘲弄した。李在明(イ・ジェミョン)大統領に向けては「内と外が異なる二重的な言動を見せている」と皮肉った。

現在も北朝鮮は実質的にはほぼ完成段階の核能力を備えていると評価されている。しかし、依然として不法にひそかに核を開発することと、米国がこれを事実上認めることは全く別の問題だ。これは国際社会が北朝鮮の核を除去の対象ではなく、管理すべき「恒常的な要因」と規定することになり得るためだ。

この場合、韓国の対北朝鮮防衛体系の枠組みは変わらざるを得ない。北朝鮮の核脅威は依然として残っているのに、米国の核防衛公約が弱まれば、韓国内で核武装を支持する世論が強まる可能性が高い。核は核でしか抑止できないという論理が力を得る可能性があるためだ。これは日本など周辺国も核武装を考慮する北東アジアの「核ドミノ」につながり、域内の軍事的緊張が大きく高まる結果を招く可能性がある。

こうした同盟の安全保障上の懸念を無視したまま、一連の過程をトランプ大統領が独断で進めている点も懸念される部分だ。リビア氏は「共同訓練の縮小が韓国との協議なく行われたことは、金正恩委員長に自分の望むものを米国から得ることができるという強い確信を持たせ、状況が進むほど韓国はさらに不安定な立場に置かれることになる」と懸念を示した。

2026/08/21 06:53
https://japanese.joins.com/JArticle/353866

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