日本が朝鮮人約2400人が強制動員された足尾銅山の世界遺産登録を推進する中、韓国政府も現地調査に乗り出すなど、植民地時代の強制労働の歴史が両国間の争点として再び浮上する見通しだ。軍艦島、佐渡金山に続き、また別の強制動員現場の世界遺産登録問題が浮上した形だ。
足尾銅山は栃木県日光市にある銅鉱山だ。1610年に銅が発見された後、江戸幕府時代から開発され、明治時代には日本の産業化を支える主要鉱山へと成長した。
日光市はすでに2007年から日本の文化庁に世界遺産暫定一覧表への追加記載を提案するなど、足尾銅山の世界遺産登録を推進してきた。特に先月30日に開かれた「足尾銅山の世界遺産登録を推進する会」創立20周年行事には、内閣官房参与通商政策担当・産業遺産情報センターの加藤康子センター長が講演者として参加し、力を添えた。この席で加藤氏は、足尾銅山の世界史的価値と公害発生・克服の歴史を正確に伝える必要性を強調したという。
ただ、まだ国連教育科学文化機関(ユネスコ)に正式に登録を申請した段階ではない。
足尾銅山は、すでにユネスコ世界文化遺産に登録された軍艦島や佐渡金山と同様、太平洋戦争当時、労働力不足を補うため朝鮮人を動員し、過酷な環境で働かせたとの指摘を受けている。
日帝強制動員被害者支援財団によると、1940年8月から1945年5月まで足尾銅山に強制動員された朝鮮人は2416人と把握されている。1944年9月以前は政府機関のあっせんという形で、それ以降は徴用方式で動員された。朝鮮人労働者は主に危険な作業に投入され、日本人より賃金が少なかったり、きちんと受け取れなかったりする被害があったという。
栃木県朝鮮人強制連行真相調査団は1997年、足尾銅山地域で死亡した朝鮮人が73人に上ると発表した。死因には肺炎や腸チフス、落盤事故などが含まれていた。死亡者の中には1歳未満の乳児22人もいた。
登録推進過程の争点は、産業化と公害克服の成果を強調する中で、朝鮮人強制動員の歴史をどれほど忠実に扱うかだ。東北アジア歴史財団のヒョン・ミョンホ研究委員は2024年の学術会議で「足尾銅山については、公害防止技術の卓越性を浮き彫りにして登録を推進しようとする戦略とみられる」と分析した。
すでに現地の展示でも強制動員の歴史が抜け落ちているとの指摘が出ている。共同通信は昨年、足尾銅山記念館が産業発展と公害克服の歴史を紹介する一方、強制労働に関する内容は展示していないと報じた。軍艦島と佐渡金山に続き、足尾銅山でも強制労働を含む「全体の歴史」の説明をめぐる問題が繰り返される可能性があるとの懸念が出ている背景だ。
韓国政府関係者も先月末、栃木県日光市の足尾銅山一帯で実態調査を行うなど、対応策を模索しているという。
一方、12日に新潟県佐渡市で開かれた日本側の佐渡金山追悼式では、今年も朝鮮人労働の強制性には言及されなかった。日本政府代表は追悼の辞で「朝鮮半島の労働者の方々は戦争中、坑内という危険で過酷な環境の下で困難な労働に従事された」と述べた。しかし「強制労働」という表現は使わなかった。2024年の初開催以来、3年連続だ。
韓国政府は強制性に対する認識の違いなどから日本側と合意に至らず、今年も追悼式に出席しなかった。追悼式は2024年、佐渡金山の世界遺産登録をめぐる協議過程で日本が約束した措置だ。
2026/09/14 07:56
https://japanese.joins.com/JArticle/354976