中国に住む日本人親子(母親と息子)が中国人男性が切りつけた凶器によって負傷した。これに先立ち、イスラエル外交官の家族や米国人大学講師が襲撃されるなど、外国人を対象とした犯罪が中国で続いている。
25日、NHK放送や朝日新聞などによると、前日江蘇省蘇州市のバス停で中国人男性が日本人女性とその息子、スクールバス案内係の中国人女性を刃物で襲ってけがをさせた。容疑者の中国人男性は下校中だった子どもを乗せた蘇州日本人学校スクールバスがバス停に到着した時、バスを待っていた日本人親子を攻撃した。犯行直後、スクールバス女性案内係と周囲の保護者などに制圧された。
被害を受けた3人は事件直後に病院に運ばれて治療を受けている。日本人親子の命に別状はないが、中国人案内係は容疑者を制圧する過程で刺されて重体だという。容疑者は中国当局に捕まって取り調べを受けている。
事件が起きたバス停は蘇州日本人学校から北に約1キロほど離れた都心にある。近くには日本人が多数居住するアパートが密集している。NHKは、蘇州に多くの日系企業が拠点を置いていて、去年の時点で蘇州にいる日本人は5300人余りになると伝えた。
この事件で蘇州日本人学校は休校となり、北京・上海など中国内の日本人学校では警備が強化された。在北京日本大使館は自国民を対象に「公園や地下鉄の駅など人の集まる場所で刃物で刺される事件が起きている」とし「外出の際は周囲の状況にくれぐれも留意」するようにと注意を呼びかけている。
最近中国では凶器等を用いた攻撃に外国人が被害を受ける事件が相次いでいる。10日吉林省吉林市の北山公園では米国アイオワ州コーネル・カレッジから派遣された講師4人が中国人男性から凶器で切りつけられてけがをした。被害者の中にはアダム・ザブナー下院議員(アイオワ)の弟デイビッド・ザブナー講師もいた。
吉林市公安当局は事件容疑者の崔大鵬(55)が北山公園を歩いている時に米国人一行のうちの1人と身体接触があり、これに腹を立てて彼らを凶器で襲ったことが分かったと明らかにした。昨年10月には北京朝陽区左家荘のあるスーパーマーケットの前で、イスラエル人外交官の家族(50)が外国国籍の容疑者(53)が持っていた凶器に刺された。
中国当局は一連の事件が外国人嫌悪犯罪ではないという立場だ。中国外交部の毛寧報道官は25日の記者会見で外国人襲撃事件が相次いで発生したことに対する中国の立場を尋ねる取材陣に「これと類似の偶発的な事件は世界のどの国でも起きる可能性がある」と答えた。
2024/06/26 07:28
https://japanese.joins.com/JArticle/320356