24日、中国で下校する子供を待つ日本人母子を不審者の攻撃から守ろうとして重傷を負った中国人スクールバスの添乗員が治療の末に死亡した。
新華社通信によると、中国東部江蘇省蘇州市の人民政府は、女性添乗員の胡友平さんが26日に死亡したと明らかにした。
新華社通信は「蘇州市は(胡さんの)正しいことを見て勇敢に飛び込んだ行動を認め、手続きに従って蘇州市の『見義勇爲模範称号』の追叙を進めている」と伝えた。見義勇爲とは、「正義を見て勇敢に飛び込む」という意味の四字熟語だ。
今回の刺殺事件は24日午後4時(現地時間)ごろ、蘇州市のバス停で発生した。ある中国人男性が下校中の子供を乗せた蘇州日本人学校のスクールバスがバス停に到着した時、バスを待っていた日本人母子を襲った。容疑者は犯行直後、スクールバス添乗員の胡さんと周辺の保護者などに制圧された。刃物によってけがした日本人母子と胡さんは病院に運ばれた。
新華社通信は「胡さんは容疑者の犯罪を阻止する過程で重傷を負い、病院に運ばれ応急処置を受けたが、26日に不幸にも亡くなった」と説明した。胡さんが救った2人の日本人のうち1人は病院で治療中だが、命に別状はなく、1人は事件当日に退院したことが分かった。
現場目撃者によると、事件当時、胡さんは容疑者を引っ張って捕まえた後、後ろから抱きしめて犯行を防ごうとした。容疑者は後ろを振り向いて胡さんを刺し、胡さんが倒れた後も刃物を振り回したが、周りにいた市民や通りかかっていた運転手、警察によって制圧されたと新華社通信は伝えた。
ある目撃者は「当時、犯罪容疑者が阻止されなかったら、より多くの人が負傷しただろう」と話した。
在中日本大使館は微博の公式アカウントを通じて今回の事件に対して「深い悲痛を感じる」と明らかにした。大使館は境内に日本国旗である日の丸を弔旗として掲げた写真もともに掲示した。
2024/07/01 11:58
https://japanese.joins.com/JArticle/320541