巨大な空母の甲板の上にステルス戦闘機など航空機が並んでいる。空母を護衛するイージス駆逐艦も両側に並んでいた。6日(現地時間)、ハワイ真珠湾ヒッカム統合基地のH埠頭は巨艦で埋まった。米国が主導する地球上最大規模の隔年制海上連合訓練、環太平洋訓練(PIMPAC、リムパック)が先月28日から来月2日までの日程で実施されているからだ。
米海軍は今回のリムパックにニミッツ級(10万トン級)原子力空母「カール・ビンソン」(CVN-70)など計16隻の艦艇を投入した。サッカー場の3倍の大きさ(全長333メートル、全幅76.4メートル)の「カール・ビンソン」の甲板に立つと、米海軍が艦載機として運用するF-35Cステルス戦闘機をはじめ、F/A-18Eスーパーホーネット戦闘機、E-2D早期警戒機など空中資産が集結していた。「海に浮かぶ基地」という言葉を実感した。
マシュー・トーマス「カール・ビンソン」艦長(大佐)は「『カール・ビンソン』の航空機およそ80機がリムパックに参加し、同盟国・パートナーと相互運用性を点検している」とし「今回の訓練を通じて戦術技術と手続きに基づきより一層精巧に発展させる」と明らかにした。
今回のリムパックには歴代最多の29カ国が参加する。韓国・日本・オーストラリア・フィリピンなど米国のインド太平洋地域核心同盟のほか、英国・フランス・ドイツなどNATO(北大西洋条約機構)加盟国も多くの戦力を送った。こうした多国籍艦艇およそ40隻と航空機150機、2万5000機が訓練に参加する。
フランスは初めて本土から駆逐艦「ブルターニュ」駆逐艦(D655)を派遣し、ドイツ空軍は主力戦闘機ユーロファイターを初めて投入した。NATO軍は最近、北朝鮮とロシアの軍事的な密着を懸念している。米軍側は「NATO加盟国のリムパック参加は全世界が連結しているという傍証であり、我々に極めて重要だ」と述べた。
時期的にも今回のリムパックは10、11日にワシントンで開催されるNATO首脳会議と重なる。西側陣営の首脳が会う期間、太平洋では軍事力でこれを後押しする状況が演出されるということだ。
リムパックは対中国牽制の性格も明確になっている。今回のリムパックには米海軍の最新鋭原子力潜水艦バージニア級1隻(「ノースカロライナ」)とロサンゼルス級1隻(「トピカ」)も参加するが、これは台湾有事に投入される代表的な戦略資産だ。特に今年は有人・無人体系を混合した多重領域訓練に傍点を打った。米海軍のイージス駆逐艦「カーティス・ウィルバー」(8900トン)は先月末、リムパックの一環として無人機6機を海上から発射して回収する訓練を行った。
韓国海軍ではイージス駆逐艦「栗谷李珥(ユルゴク・イ・イ)」(DDG)、次世代主力駆逐艦「忠武公李舜臣(チュンムゴン・イ・スンシン)」(DDH-II)、孫元一(ソン・ウォンイル)級潜水艦(1800トン級)「李範奭(イ・ボムソク)」(SS-081)、P-3哨戒機などを送った。1990年に1800トン級水上艦2隻でリムパックに初めて正式参加した韓国海軍は34年目の今年、リムパックの指揮構造に初めて加わった。ムン・ジョンファ・リムパック戦隊長(大佐)が「リムパック連合海軍構成軍司令部(CFMCC)」の副司令官を務めた。
2024/07/08 07:54
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