「Taiwan」応援グッズ毀損・観覧客退場…台湾「五輪の価値を外れた暴力的事件」

投稿者: | 2024年8月6日

2024パリオリンピック(五輪)で「Taiwan(台湾)」と書かれた応援グッズを利用して保安要員から制止されるなどの出来事が発生すると台湾政府が反発に出た。中国の「一つの中国」主張と台湾の自治権主張が衝突して醸し出された「両岸葛藤」(中国と台湾の葛藤)が五輪でも映し出された格好だ。

5日(日本時間)、AP通信やロイター通信などによると、4日にフランス・パリのポルト・ド・ラ・シャペル・アリーナで開かれた台湾と中国のバドミントン男子ダブルス決勝戦を観覧していた一部の支持者が「Taiwan」と書かれた応援旗を振っていたところ保安要員の制止を受けた。「Let’s go Taiwan(台湾行け)」と書かれたプラカードも傷つけられたり「台湾」と書かれたタオルも盗難に遭ったりした。

 2日、台湾とデンマークのバドミントン男子ダブルス準決勝戦ではフランスに留学中の台湾女性が「台湾ファイティン(台湾加油)」と書かれた緑色の横断幕を取り出して揺らしていたところ、要員から退場要請を受けた。同日、別のバドミントンシングルスの競技でもある台湾男性が「Go Taiwan(行け、台湾)」と書かれた緑色の横断幕を揺らしていたところ階段の上に引っ張られて行くことが発生した。緑色は台湾執権与党である民主進歩党を象徴していて、台湾独立を擁護する人々が主に使用する色だとロイターが伝えた。

今回の事件を巡って台湾政府は反発に出た。台湾外交部は声明を通じて「友情と尊重という五輪の価値に外れる暴力的事件」という立場を明らかにしてフランス当局に公式調査を要請した。国旗は五輪で使用することができなくても台湾と書かれたグッズを禁止する規定はないという指摘だ。

これに対して国際オリンピック委員会(IOC)は台湾が「チャイニーズタイペイ(Chinese Taipei)」という名前で参加することにした「1981年協定」を引用して「規則は非常に厳格だ」とし「バナーは許されない」という立場を明らかにした。

「1981年協定」は、台湾の国名を「中華民国(ROC)」という公式国号ではなく「チャイニーズタイペイ」という名称で出場するように定めている。また、国旗も台湾旗ではなく「台湾オリンピック委員会」(梅旗)のみ使用できるように許可している。

これは中国の「一つの中国」主張に従ったものだ。中国は1971年国連に加入して「台湾は中国の領土なので国家の資格はない」とし「一つの中国」原則を主張した。その後、台湾は自国の国名や国旗(青天白日満地紅旗)、国歌を国際スポーツ大会で使用できずにいる。

2024/08/06 07:52
https://japanese.joins.com/JArticle/322039

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