アナログのジムマシンをデジタルに…レアル・マドリードも注目した韓国スタートアップ

投稿者: | 2024年9月16日

「LGイノテックでモーターエンジニアだった当時、アナログにとどまっている分野をデジタル化すれば新しいビジネスチャンスが開かれると考えた。スポーツジムのパーソナルトレーニング(PT)は重りを付けて運動回数を数える過程がすべてアナログであり、PTをデジタル化すればどうなるだろうかと考えると、その日は眠れなかった」。

スマート運動機械を開発したスタートアップ「モティ(moty)」のパン・ジウォン代表(35)は4日、ソウル麻谷(マゴク)LGサイエンスパークで中央日報の記者にこのように話した。パン代表はこの日、LGグループが開催したスタートアップ育成イベント「スーパースタートデー2024」でこれまでの成果を発表した。

 モティはLGイノテック社内ベンチャーとしてスタートし、昨年6月に分社した。パン代表は「大学で自動車工学を専攻したが、その後、電気自動車が登場して自動車で情報技術(IT)領域が拡大し、動力装置のモーターが重要になった」とし、事業に挑戦した背景を説明した。パン代表をはじめとするLGイノテックのエンジニア3人が意気投合して事業を開始し、モーターの精密制御技術を基に筋力運動ができる運動器具「モーティブ」を開発した。今月末にユーチューブで大衆に公開した後、年内の正式販売する予定だ。

モーティブで筋力運動をする場合、重さを変えるために重い重りをいちいち取り替える必要がない。タブレットPCをモーティブとつないで運動部位と抵抗の程度、目標値などを入力すればスクワット・デッドリフトなど筋力運動およそ30種類ができる。使用者が入力した重量に合わせてモーターが負荷を変える原理だ。使用者のコンディションを自動測定し、重さや速度などを自動調節するモードも現在開発中だ。

価格は1台あたり約500万ウォン(約53万円)で、まずは中小型PTショップを中心に営業する計画だ。パン代表は「ジムのトレーナーは顧客データを体系的に管理でき、顧客もアプリで本人の運動の結果を繰り返し見ることができる」とし「一度購入すればソフトウェアは自動アップデートする予定」と説明した。

モティはLGグループのスタートアップ支援プログラムに選抜され、技術検証などの支援を受けた。この夏、LGサイエンスパークに勤務する職員180人が5週間ほど機械をテストした。内部のジムや卓球場などに計6台を設置した。一般の使用者の意見を検証する機会だった。パン代表は「頭の中、または実験室だけで機械を作動していたが、実際の多くの人たちのペインポイント(不便を感じる点)を知ることになり、かなり役立った」と話した。

続いて「麻谷に多くのエンジニアが勤務しているが、重りをつける時にケーブルが行き来するのが滑らかでないと聞いたのでローラー・カバーなど金型(金属枠)を変えるべきという厳しいフィードバックを受けたりもした」と言いながら笑った。

11月にはスペインの有名サッカー球団レアル・マドリードで技術検証を行う。一般人でなく専門家集団から機器使用のフィードバックを受けることになったのだ。LG側がこうした協業の機会があると伝えるとモティが志願し、1・2次審査を通過して最終選定された。パン代表は「フィットネスのIT化を進めるのが目標」とし「日本・香港・台湾などPT文化があるところを中心に海外進出も準備中」と明らかにした。

2024/09/16 13:08
https://japanese.joins.com/JArticle/323774

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)