米シンクタンク「台湾有事の際、朝鮮半島からの米軍直接投入は難しい」(1)

投稿者: | 2024年9月23日

「台湾海峡で衝突が発生しても米国が韓国内の戦力を直接投入できるという保証は全くない」。

米国の代表的な安全保障専門シンクタンク「ランド研究所」は16日(現地時間)に公開した報告書で「台湾有事の際、韓国は対北朝鮮抑止力の低下を憂慮するうえ、中国を刺激するのを避けようとするため、在韓米軍の直接投入は現実的でない(unlikely)」とし、このように指摘した。

 これは台湾有事における韓国の役割が制限的になるという趣旨と解釈される。しかし米大統領選挙を控えて米政府の諮問を受けてきた主要シンクタンクが在韓米軍の「戦略的有用性」を高める案を講じる内容を公開したという点が目を引くという分析だ。

◆「韓国は在韓米軍の投入を容認しないはず」

ランド研究所はこの日に公開した「同盟の領土からの軍事作戦」(Fighting Abroad from an Ally’s Land)と題した報告書で、研究陣がインタビューした専門家らを引用し、「米国が韓国に軍隊と各種資源を事前に配置しているが、これを活用するのはもう一つの問題」と指摘した。「韓国は自国が直接的な攻撃を受けない限り、在韓米軍を台湾に投入するのを容認しないはず」としながらだ。

報告書は「台湾海峡の衝突で米国と中国のうち一方を選択するのは韓国としては『最悪の悪夢』に違いない」という専門家の分析も伝えた。また「北朝鮮と関係がない件で在韓米軍を朝鮮半島から直接投入する可能性はかなり制限的」と強調した。ただ、「活動的軍事資産(kinetic activities)の直接投入は非現実的(unlikely)である半面、燃料や予備部品など非活動的(non-kinetic)補給品を朝鮮半島に事前配置することは相対的に容易であるはず」と助言した。特に「朝鮮半島の緊張が高まった時期を利用して非活動的補給品を事前配置すれば(公開的な)言及なく可能であり、大衆にも目立たないだろう」と勧告した。

報告書は台湾有事を想定して韓国だけでなく、インド太平洋地域の米国の同盟である日本、フィリピンの役割についても考察した。日本に関しては「日本が攻撃を受けていない状況で台湾有事の際、米国が日本に接近するのは難しい(challeging)」としながらも「日本首脳部の性向と国内政治状況に大きく左右されるだろう」と評価した。フィリピンについても「フィリピンが台湾事態と自国の安保をどれほど関連づけるかによる」と分析した。

2024/09/23 09:53
https://japanese.joins.com/JArticle/324012

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