朝中間の葛藤が続く状況で北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と中国の習近平国家主席が6日、修交75周年記念日を迎えて祝電を交換した。この日の祝電で金委員長は「新しい時代の要求に合う朝中関係の発展」を、習主席は「意思疎通」をそれぞれ強調したが、それ以外には特別なメッセージを出さなかった。また、修交を祝う別途の行事や動きはなく、両国間の異常気流は続く雰囲気だ。
両国国営メディアの祝電に関する報道もやや異なった。この日、北朝鮮労働新聞は4面に金委員長と習主席の祝電内容を掲載したが、中国は午前9時ごろ(現地時間)、国営新華社通信を通じて祝電を交換したことだけを伝えた。
金委員長は祝電で「わが党と共和国政府は朝中(中朝)親善協力関係を新しい時代の必要に合わせて大きく発展させるために引き続き努力していく」と伝えた。また「過去75年間、両党、両国は自らの偉業の正当性に対する確固たる信念を抱き、歴史のあらゆる試練と挑戦を退けながら社会主義の一つの道を力強く前進してきた」とした。一言で、朝中間の屈曲した関係を暗示したということだ。
一方、習主席は「意思疎通」に2回も言及して強調した。習主席は「この数年間、総書記同志と何度か対面し、親書や電文などで密接な意思疎通を維持した」とし「外交関係設定75周年を契機に戦略的な意思疎通と調整を強化する用意がある」と伝えた。朝中は金成男(キム・ソンナム)党国際部長の今年3月の訪中と、中国序列3位の趙楽際・全国人民代表大会常務委員長の4月の訪朝以降、高官級の交流が途絶えた状態だ。
習主席のこの日の祝電には、最近の中国の対北朝鮮圧力基調を反映させた内容も見られなかった。習主席は新年初日(1月1日)と北朝鮮政権樹立76周年記念日(9月9日)にそれぞれ祝電を送り、「戦略的な高さと長期的な角度」で朝中関係に向き合っていると繰り返し言及した。こうした緊張感がある内容は今回の祝電にはなかった。
◆北朝鮮大使館の掲示板に「祝賀」ムードなし
この日、北京朝陽区にある在中北朝鮮大使館の周辺でも修交を祝う雰囲気はなかった。北朝鮮が対外メッセージを発信する外部写真掲示板には、朝中修交75周年にもかかわらずも「親善の年」を記念する写真ではなく、今年1月15日に金委員長が最高人民会議で演説した写真が真ん中に載せられていた。
それだけではなく「親善の年」閉幕式関連の動きもなかった。朝中は4月12日、東平壌大劇場で崔竜海(チェ・ヨンヘ)最高人民会議委員長と趙楽際・全人代常務委員長が出席した中、親善の年開幕式を開いた。閉幕式の日程に関して中国外務省の林剣報道官は先月27日、「確定すればすぐに発表する」とだけ伝えた。
一方、北京の外交筋は日本メディアが先月報じた朝中国境付近の丹東の新鴨緑江(アムノッカン)大橋開通に関連し「中国側の税関と付帯施設工事は進展を見せているが、開通が近づいたという動きは見られない」と現場状況を伝えた。
2024/10/07 11:04
https://japanese.joins.com/JArticle/324599