300人の離島にも「主治医」のいる日本…高額年俸にも地方に来ない韓国(1)

投稿者: | 2024年10月25日

琉球大学医学部に在学中の島袋さん(23)は沖縄県北部の山奥の集落出身だ。医療脆弱地に分類されるほど医者に会うのが難しいところだ。高校時代、偶然に医療ボランティアに来た琉球大学の医大生に会って彼の人生は変わった。「地域定員制で医者になれば故郷で医師として仕事ができる」という話を聞き、その時から医者を目指した。

2019年「落島・北部」地域定員制選考で合格して医大生になり、来年の卒業を控えている。先月17日、琉球大学医学部のキャンパスで会った島袋さんは「卒業後、村に戻って『故郷の医者』になる考えると今から気持ちがはやる」とし「私のような学生が徐々に増えて沖縄各地で医療サービスが受けやすくなったらと思う」と話した。

 沖縄県は東西1000キロメートルの長さの海に広がった160個余りの島で構成されている。このうち人が暮らしている島は40カ所余りだが、このうち20カ所には少なくとも1人以上の医者が常駐する診療所が設置されている。住民数が300人も満たない離島にも主治医がいる。琉球大学医学部長の筒井正人氏は「沖縄と琉球大学が地域定員制を通じて成し遂げた成果」と話した。

◇島の多い医療不毛地だが…「他地域の学生も沖縄に残る」

日本ではかなり以前から地域医療の不均衡問題を解決するためにさまざまな取り組みを行ってきており、医大地域定員制はその中で最も効果的な方法として評価される。2009年から本格的に施行された地域定員制は、医大卒業後に該当地域の医療機関で勤務する学生を選抜・教育する制度をいう。医大卒業後9年ほど義務的に仕事をしなければならない。昨年基準で医大が設置された大学80校のうち、71校で地域定員制を通じて学生を選んだ。

沖縄県は島が多いという弱点があるにもかかわらず、地域定員制が成功裏に運営されている地域に挙げられる。琉球大学病院長の大屋祐輔氏は「最近数年間、地域定員制で入学した学生のうち義務勤務契約を破ったり島・僻地勤務を避けた場合はない」とし「地域定員制ではなく一般選考入学生のうち卒業後に沖縄に残るという他県の学生も10~20%程度」と話した。

◇「単なる義務ではなく、地域専門家として育てるのが目標」

琉球大学で会った医学部教授は医大在学時期から「地域の医者」が育成されると話した。琉球大学は毎年約110人の医大学生を募集しているが、このうち15人(13%)を地域定員制で選ぶ。

地域定員制の学生は教育過程から一般選考で入学してきた医大生とは異なる。学部3年生の時に離島や僻地など医療インフラが不足した地域に1~2週ずつ現場実習に行く。この時、医療実習だけでなく禁煙キャンペーン、児童医療・教育ボランティアまでさまざまな活動を行う。地域の祭りにも参加しなければならない。筒井氏は「学部時期から地域医療現場体験、離島実習を通じてあらゆることをすべてこなさなければならない地域医師としての専門性を育てることができる」とした。

大学だけでなく行政機関も参加して医大生を「地域専門家」に育てる。地域定員制の学生は入学後、行政機関長と会って地域専門医師として仕事をするよう要請される。地域医療政策に関する意思決定を行う時も、医大生または義務勤務意思に諮問を求める場合がある。

大屋氏は「単なる『義務』ではなく、地域の専門家として誇りとやりがいを感じてもらうことが私たちの最も重要な目標」と話した。

2024/10/25 16:03
https://japanese.joins.com/JArticle/325420

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