「OLED? いや、まさかLCD?」
全世界で1億4000万台が売れたビデオゲーム機「ニンテンドースイッチ(Nintendo Switch)」が8年ぶりに後続作「「ニンテンドースイッチ2」をリリースする。ところで消費者の関心が異例にも「ディスプレイ」に注がれている。新製品に搭載されたパネルが「液晶表示装置(LCD)」なのか、あるいは「有機発光ダイオード(OLED)」なのか、まだベールに包まれたままだからだ。過去に消費者の再購入を誘導した任天堂の「クラス分け」戦略が今回も繰り返されるのではないか注目が集まっている。
◇ニンテンドースイッチ2の発売切迫、ディスプレイに関心集中…なぜ?
任天堂は16日、公式サイトに「ニンテンドースイッチ2」の発売予告映像を掲載し、新製品のリリースが近いことを知らせた。映像の中で公開された製品の外観は前作よりもサイズがやや大きくなったことが確認されるだけで、主な仕様はまだ発表されていない。具体的な仕様と今後の発売日程は4月2日に公開される。
現在市中で販売中のニンテンドースイッチの最新モデルにはOLEDが搭載されている。ところが8年ぶりにリリースされる後続モデル「スイッチ2」にはディスプレイ仕様を低くしたLCDが搭載される可能性があるという推測が繰り返し提起されている。これに先立ち、ブルームバーグは昨年1月に市場調査機関「オムディア(Omdia)」のアナリストである早瀬宏氏の発言を引用して「任天堂の次世代ゲーム機は8インチLCD画面を装着して発売されるだろう」と報じた。
ディスプレイは発光方式によりLCDとOLEDに分かれるが、バックライト(Back Light)を利用して色を表現するLCDとは違い、OLEDは自己発光素子を使うことからもっと豪華な色感と高い明暗比を誇る。OLEDのほうが最新技術によって生産単価が高いことから、企業は普及型製品にLCDを、高級型製品にはOLEDを搭載する形で差別化を図っている。一例としてアップル(Apple)のタブレット製品であるiPadはプロモデルにのみOLEDが搭載されている。
◇財布を2回開かせる任天堂「クラス分け」…今回も?
任天堂の動向が特別な注目を集めているのは、時間差でディスプレイ部品を変えて発売する「クラス分け」戦略を再び駆使するのではないかという見通しのためだ。発売初期にはLCDモデルだけを発売し、その後高級型OLEDモデルをリリースして追加的な売上を狙う可能性があるということだ。18日、米国の情報技術(IT)メディア「Engadget」は「ディスプレイに関しては相反するうわさが多い」としつつも「まず費用削減のために標準LCDが搭載され、今後OLEDやミニLEDモデルが出てくるだろうと予想する」と分析した。
実際に任天堂は2017年にスイッチ初のモデルをLCDを搭載して発売した後、2021年にチップセット性能はそのまま維持して画面のサイズを大きくしたOLED搭載モデルを追加でリリースした。価格は韓国では既存モデル(36万ウォン、約3万8700円)よりも高い41万5000ウォンで策定した。当時、一部消費者の間では既存の一般モデルを中古で売ってOLEDモデルを新たに購入する流れが現れたりもした。
◇ディスプレイ業界も注目…台湾LCDvs韓国OLED
ディスプレイ部品業界でも任天堂の戦略を鋭意注視している。ニンテンドースイッチは昨年9月基準で世界累積販売量が1億4606万台に達するほど、ゲーム部品業界の「ヒット作」だ。LCDまたはOLED搭載の有無により企業間の悲喜が交錯する場合もある。スイッチ基本モデルに搭載されたLCDパネルは初期は日本のシャープとジャパンディスプレイ(JDI)が供給したが、現在は台湾のイノラックス(Innolux)とAU Optronics(AUO)が共同で供給している。
現在OLEDモデルのスイッチにはサムスンディスプレイのOLEDパネルが搭載されている。昨年11月基準でニンテンドースイッチの販売量は前年同期比34.1%減少するなど発売8年目に入って販売量が落ちているが、それだけ後続機種に対する市場の期待は高まっている。スイッチ2が直ちにOLEDパネルを装着して発売されるなら、韓国ディスプレイ業界にも好材料になる可能性がある。
2025/01/28 16:02
https://japanese.joins.com/JArticle/329171