全世界の電気自動車(EV)のバッテリーとエネルギー貯蔵システム(ESS)市場において、中国企業が躍進した一方、韓国企業は後退したことが分かった。
エネルギー専門の市場調査企業「SNEリサーチ」が24日に出した「2024年電気自動車およびエネルギー保存システム市場のバッテリー企業別販売実績」によると、全世界の二次電池企業の販売実績は1460ギガワット時(GWh)で、2023年(1050ギガワット時)より39%増加したことが分かった。しかし、韓国企業の販売量は2023年より減少し、二次電池市場を他の企業に渡していることが確認された。
LGエナジーソリューションは昨年、128ギガワット時を出荷し、前年(137ギガワット時)より出荷量が減った。市場は拡大したが、出荷量は減少し、シェア(9%)は10%以下に低下した。サムスンSDIもシェア(3%)が前年より3ポイント減少し、SKオンも3ポイント減少した2%となった。全世界の二次電池の10大企業のうち、韓国企業の3社だけが前年より出荷量を減らした。
一方、中国企業は出荷量を拡大し、シェアも増大した。CATLは昨年601ギガワット時を出荷し、シェアは41%となり1位を守った。EVも生産するBYD(15%)が2位となった。シェア10位圏内の中国企業6社(CATL・BYD・CALB・EVE・国軒高科・サンオーダ)のシェアの合計は、2023年の63%から2024年には74%に上昇した。10位圏内の唯一の日本企業であるパナソニックは、テスラに円筒形バッテリーセルを供給しており、シェア2%を記録した。
SNEリサーチは、韓国企業のシェア低下について、LFP(リン酸鉄リチウム)バッテリーの急速な普及を理由に挙げた。LFPバッテリーは価格競争力と熱安定性に優れており、ESSだけでなく、EVでも採用が増加している。韓国企業は、LFPバッテリーの量産は準備中であるため、中国企業にシェアを譲らなければならない状況にある。SNEリサーチは「バッテリー市場がLFPに急激に転換しているなか、韓国企業もLFPバッテリーの開発と生産ラインの構築が急がれる状況にある」と主張した。
2025/02/24 19:00
https://japan.hani.co.kr/arti/economy/52497.html