米中「需要ショック」の余波、韓国が最も大きく受ける

投稿者: | 2025年4月7日

 米-中貿易戦争がグローバル景気低迷を招くという憂慮が高まる中で、韓国が主要輸出競争国に比べて両国の景気下降に最も脆弱だという韓国銀行の分析が目を引く。

 7日、韓国銀行が発表した「グローバル展望モデル」報告書によると、主要輸出競争国の中で米国と中国の需要ショックが経済成長率に最も大きな影響を及ぼす国は韓国と分析された。続いて新興アジア、ユーロ地域、日本の順で影響力が大きいことが分かった。需要ショックとは、財貨やサービスの需要が一時的に大きく減少することをいう。

 韓国銀行のモデル分析の結果、米国経済の実質国内総生産(GDP)成長率が潜在成長率を1ポイント下回る時、韓国の経済成長率は今後1年間0.1ポイントの下押し圧力を受けることが分かった。一方、日本とユーロ地域、新興アジアの3つの経済圏の成長率はいずれも0.04ポイントの下落に止まると分析された。米国の急激な景気下降の際、韓国の成長率ショックが他の経済圏より2.5倍程度大きいという話だ。ユーロ地域はユーロ導入19カ国、新興アジアはインド・インドネシア・マレーシア・フィリピン・シンガポール・タイの6カ国である。

 中国発の需要ショックは相対的影響がさらに大きかった。中国経済が1ポイント下降する時、韓国の成長率は米国と同じように0.1ポイント下落の衝撃を受けたが、日本と新興アジアは0.03ポイント、ユーロ地域は0.02ポイントの下落に止まった。中国発の成長率ショックは日本より3倍以上、欧州諸国に比べては5倍ほど大きいという意味だ。ただし、需要ショックの1年後からは米国の景気下降が韓国の成長率に及ぼす影響が中国以上に長く続いた。

 米中両国が相手国に及ぼす成長ショックはそれぞれ0.01ポイント、0.02ポイントで、むしろ低いと分析された。両国間の相互影響よりは他の交易国に及ぼす影響が相対的に大きいわけだ。報告書は「今後、米-中貿易紛争の深化や両国の政策変化の影響に韓国経済が相対的により大きく露出していることを示唆する」と診断した。

2025/04/07 15:39
https://japan.hani.co.kr/arti/economy/52874.html

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