現代(ヒョンデ)自動車・起亜(キア)がいわゆる「ディーゼルスキャンダル」と関連してドイツで5850万ユーロ(約94億8963万円)の罰金を支払うことになった。現代自動車・起亜は「故意性はなかった」としながらも、事件を速やかに終結させ欧州での新車販売に集中したいという立場だ。
ドイツdpa通信など現地メディアは23日、フランクフルト検察が現代自動車・起亜に5850万ユーロ規模の罰金と違法利益還収措置を決めたと報道した。検察は「現代自動車・起亜の経営陣が監督業務を不適切に遂行するなど不正行為を摘発した」と明らかにした。
今回の事件は、2015年にドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲンによる排気ガスデータ不正事件後に起きた。フォルクスワーゲンは米国の環境基準値に合わせるためディーゼル車両の排気ガスソフトウエアを操作したことを認め、世界の自動車業界に「ディーゼルスキャンダル」として飛び火した。
ドイツ検察が問題にした現代自動車・起亜の車両は、現地で各社のブランドで販売された車両約9万台で、現在は生産されていないモデルだ。これらの車両は排気ガス試験で窒素酸化物の排出基準値をクリアしていたが、実際の道路走行時には基準値を超過したことが明らかになり、故意に操作したものではないかとの疑惑が提起された。この捜査過程で現代自動車・起亜は2022年にドイツとルクセンブルクの事務所8カ所に対する家宅捜索を受けたりもした。
ドイツ検察の罰金命令に対し、現代自動車・起亜関係者はこの日、「過去に一部のディーゼル車両が特定の条件で基準値を超えるケースがあったが、捜査で故意性は確認されなかった。また、現在の販売車両とは関係がない」と明らかにした。続けて「欧州での販売に集中することが最善という判断から、検察の決定には異議を申し立てないことにした」と明らかにした。
ドイツ検察はこれに先立ちドイツの自動車メーカー、オペルに6480万ユーロ、日本のスズキに650万ユーロの罰金と違法利益還収決定を下した。このほか、ステランティスグループ傘下のフィアット・クライスラーに対しては5年にわたり捜査を進めている。
2025/04/24 10:38
https://japanese.joins.com/JArticle/332959