韓国銀行の李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁が、崔相穆(チェ・サンモク)前経済副首相の辞任による経済指令塔の空白の懸念について、「外部から見ると先進国なのにどうしてこんなことが起きるのか釈明しなくてはならず困惑する1週間になった」と話した。韓日中と東南アジア諸国連合(ASEAN)の財務相・中央銀行総裁会議に参加するためイタリアのミラノを訪問中の李総裁は5日の現地記者懇談会で「不確実性が韓国に良いわけがない」としてこのように話した。
彼は「崔前副首相辞任は引き留める時間もなく決まったこと。なぜ引き留めなかったのかとあえて問うならば、弾劾後の職務停止と辞任の間に実質的な違いがあったようだ」と付け加えた。
ただ内外の懸念を払拭させるためにも米国との関税交渉は継続しなければならないと強調した。
李総裁は「対米通商協議は国益のため最大限努力することが残された者の任務。7月9日に米国の関税猶予が終わるが韓国は政治的不確実性により(大統領選挙日である)6月3日以降から交渉できるとするなら十分な時間とみるのは難しい」と話した。続けて「7月の交渉前に(立場を)伝える役割がとても重要だと考え、交渉自体が揺れるのは(韓国経済に)否定的」と話した。
1-3月期のマイナス成長後に景気下降の懸念が大きくなっていることに対しては「1-3月期の効果だけでなくさまざまな指標で見ると成長見通しを引き下げる可能性が大きいのは事実」としながらも「韓国銀行の4-6月期見通しが0.8%であるだけに(2四半期連続)0%以下となる可能性は小さいとみている」とした。追加利下げと関連しては「成長見通しにより変わるだろう。為替相場の不確実性が大きく、利下げサイクルが不動産市場にどのような影響を与えるかも考えなければならない」と答えた。ただ「金利は景気に沿って十分に低くするだろう。利下げ基調は疑わなくても良い」と付け加えた。
2025/05/07 06:38
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