李在明(イ・ジェミョン)大統領は6日、就任後初めて米国のトランプ大統領と電話で会談し、関税問題で両国がともに満足しうる合意が早急に実現するよう努めることで合意した。トランプ大統領が李大統領の訪米を要請するなど、両大統領はできるだけ早い時期に対面することで合意した。
6日午後10時から20分間にわたって行われた韓米首脳の電話会談で、まずトランプ大統領は李大統領の大統領選挙での勝利を祝った。李大統領は謝意を表明しつつ、大韓民国外交の根幹である韓米同盟の重要性に言及した。大統領室が語った。両首脳は互いのリーダーシップを高く評価し、今後の韓米同盟の発展に向けて緊密に協力することで意見が一致したという。
両大統領は、両国間の最大の懸案である関税協議において、両国がいずれも満足しうる合意が早期に実現するよう努めるとともに、そのために実務交渉で目に見える成果が出せように促していくことで合意した。
この日の電話会談でトランプ大統領は、李大統領の訪米を要請した。李大統領は「韓米が特別な同盟として頻繁に会って協議できるよう願っている」と答えた。大統領室が語った。また両大統領は、韓米同盟の発展に向けてより深く協議するため、多国間会議または2国間訪問を契機としてできるだけ早期に対面することで合意した。今月15~17日にカナダで行われる主要7カ国(G7)首脳会議や、今月末に行われる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で両大統領の初対面が実現する可能性が取り沙汰されている。韓米首脳会談も近く行われる見通しだ。2人は自身のゴルフの実力を紹介し合い、可能な時間に同盟のためにラウンドも回ろうということになったと大統領室は語った。
電話会談で両大統領は、大統領選挙期間中の様々な経験を共有したという。大統領室は「互いが直面した暗殺リスクや政治的困難についても意見を交わしつつ、困難を乗り越えることで強力なリーダーシップが生じるということに共感した」と語った。また李大統領は、トランプ大統領のサインがある「トランプ帽子」を贈られたことを紹介。トランプ大統領はそれに関心を示しつつ、「高い名声を得ている李大統領に早く会えることを期待する」と答えたという。この日の電話会談は「親密で隔たりのない雰囲気の中で行われた。当面の懸案について議論することはもちろん、首脳レベルの信頼と友情を築く契機となった」というのが大統領室の評価だ。
2人の電話会談は、李大統領の就任3日目に行われた。文在寅(ムン・ジェイン)元大統領と尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領が就任当日に、朴槿恵(パク・クネ)元大統領が翌日に米国大統領と電話会談をおこなったことと比べると遅い。非常戒厳と尹錫悦前大統領の弾劾で韓米首脳の接触がきちんと行われなかったため両国の懸案が山積している中では、電話会談の準備に時間がかからざるを得なかったと解釈される。外交界隈では、即興的な性格のトランプ大統領ときちんとした準備もなしに接触することそのものが「賭け」であるだけに、十分な時間をかけて電話会談を準備したことは問題にならないと分析されている。ある元外交官は「トランプ大統領は一般的な外交慣例とは異なり、予測不能な案件を投げかける性格であるだけに、十分な準備なしに向き合うのは危険だった可能性がある」と話した。
トランプ大統領との電話会談を無事に終えたことで、李大統領は日本の石破首相や中国の習近平国家主席ら、他の周辺国の首脳との電話会談も行う見通しだ。
2025/06/06 23:38
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