韓国企業を圧迫しながら「経営権に言及したものではない」…責任を回避する日本政府

投稿者: | 2024年5月13日

日本政府は「LINEヤフー」行政指導問題が韓日葛藤に広がると「経営権といった視点から資本の見直しを求めたものではない」という立場を守っている。だが、実際に総務省の行政指導を受けた企業(LINEヤフー)がこれを株式調整要求として受け止め、関連の議論もかなり進んだ状況なので「責任回避」という批判が出ている。

松本剛明総務相は10日の記者会見で、メッセンジャーアプリ「LINE」運営会社のLINEヤフーに資本関係の見直し要求を含んだ行政指導をしたことに関連し、「経営権といった視点から行ったのではない」と説明した。韓国で反発が強まっているという記者の質問には「資本的な支配を相当程度受ける関係や、グループ全体のセキュリティーガバナンスの本質的な見直しを求めた」とし「LINEヤフーからの次回の報告をしっかり確認したい」と述べた。

 これに先立って7日、林芳正官房長官も「総務省の行政指導内容は安全管理措置等の強化やセキュリティガバナンスの見直しなどの措置を講じることを求めたもの」としながら、株式調整を圧迫するものではないと明らかにしたことがある。韓国から「日本政府が率先してLINEを奪おうとしている」」という批判が強まると政府高位関係者が相次いで事態の収拾に出た格好だ。

問題は日本政府の「本当の狙い」が何かとは関係なくLINEヤフーが行政指導内容にある「資本関係の見直し」を親会社の株式調整要求と受け止め、実際も関連議論が進んでいる点だ。LINEヤフーは8日「親会社(ソフトバンクとネイバー)の資本変更について強く要請している」と明らかにした。翌日(9日)にはソフトバンクの宮川潤一CEO(最高経営責任者)が決算説明会で「(ネイバーが持つ株式を)1株から全株まで(取得するかどうか)の議論になる」と認めた。

宮川氏が「我々の事業の展開に影響ない範囲内での交渉にしたいと申し上げている」と発言をしたほど、すでに両側の交渉は具体的な金額を議論する水準まで進んだものとみられる。日本経済新聞は9日、関係者の言葉を引用してソフトバンクがネイバーからLINEヤフーの持株会社「Aホールディングス」の株式を追加で取得する議論が進められているとし、「ただし、金額面で深い溝があり、先行きは不透明」と伝えた。

当初7月にLINEヤフーが総務省に提出する対策報告書に関連内容が入ると予想されていたが、事案がすでに両国の葛藤様相にまで広がり、早期に交渉がまとまることは難しい展望だ。

東京のある外交消息筋は「首相官邸と外務省は韓国側の反発が出るまで総務省の行政指導が外交問題になる場合があるという判断をできなかったとみられる」としながら「韓国政府と両国の世論の動きを見て今後の対応を決めるだろう」と見通した。一方、自民党内の強硬派は「(日本人のほとんどが使うLINEを)名実ともに日本のインフラとしなければならない」として政府を圧迫していることが分かり、問題はさらに複雑化する可能性がある。

一部からはLINEヤフー株式調整問題が長期化してうやむやになるという予想も出ている。総務省の説明によると、行政指導の目的はネイバーの株式を減らせという意味ではなく、「親会社であるネイバーにLINE運営業務を委託している不自然な状況」を解消しろという意味だ。LINEヤフーが情報流出事故を起こした委託会社を管理・監督し、情報管理強化を要求しなければならないが、親会社なので顔色を伺わなければならずこのような構造を変えろという趣旨だ。

これに先立ち、LINEヤフーは8日、「ネイバーとの委託関係を順次終了する」と発表した。これによって総務省の要求をクリアしたことから、株式調整はは進めない方向で事態が収拾される可能性もあるという展望だ。宮川氏も決算説明会で「LINEヤフーが(前日の実績説明会で)LINEとの委託契約をゼロにすると言ったため、委託関係がゼロになれば資本は触らなくてもいいという考え方もある」と何度も言及した。日本政府の「本当の狙い」を探っていることを間接的に表わしたものだと分析できる。

2024/05/13 08:01
https://japanese.joins.com/JArticle/318537

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