–李在明大統領とトランプ大統領の会談が予想よりも遅れている。
「李大統領はできるだけはやくトランプ大統領と会わなければならない。米国の立場でも同じだ。議論の主題ははっきりしている。米国と韓国両側が協定を通じて関税を減らし、正常な貿易関係に戻るように願う。このような経済的観点だけでなく、地政学的観点でも両国の首脳会談が必要だ。当然北朝鮮核プログラムの対応について議論するべきだが、米国政府は李大統領の考えを明確に掴みきれていない」
◇「中国戦勝節が政治目的なら参加しないほうがよい」
–李在明政府は「国益中心の実用外交」を前面に出している。
「核心は対中関係だ。インド太平洋地域全体にかけて脅威を加え、台湾に対する潜在的攻撃の可能性まである中国を、韓国も脅威としてはっきりと認識しなければならない」
–中国は李大統領を戦勝節80周年記念式典に招待したが。
「中国が抗日戦争勝利を記念して韓国と日本の溝を深めようとするのが狙いなら、李大統領の出席は失敗に終わるだろう。日本を狙った政治的宣伝行事が目的なら、李大統領の出席は害になるだろう」
中国は9月3日、北京天安門広場で戦勝節行事を盛大に開催する計画だ。社会主義圏国家はもちろん、西側国家首脳も招待リストに入れる構想だが、この中でトランプ氏を招待する方針を固めたという報道が出た。韓国政府は10月末に慶州APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議の習近平中国国家主席の出席について対米関係などのさまざまな事情を総合的に検討するという立場だ。
◇「福祉、朝中脅威防御策にはならない」
–韓米首脳会談が行われれば、トランプ大統領が北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で貫徹した「国内総生産(GDP)比国防費5%支出」の公約を要求するだろうという予想が出ているが、李大統領に助言するなら。
「ひとまず米国もロナルド・レーガン政府の時の水準であるGDP比5%程度に国防費支出を大きく拡大しなければならない。他の国々も同じだ。数多くの社会福祉プログラムが北朝鮮の攻撃や中国の脅威から人々を守るわけではない。我々が直面した脅威は中国・ロシア側の強化によって全世界の平和・安全保障に影響を及ぼしかねないところだ。だから国防予算の増加が必要なのだ。李大統領もその必要性を心から信じていることを願う」
–朝米関係進展を望むとトランプ大統領がメッセージを送ったにもかかわらず北朝鮮からは反応がない。
「トランプ大統領は執権第1期の時、北朝鮮指導者の金正恩(キム・ジョンウン)と会った後、恋に落ちたと話したが、金正恩はそのようには考えていないだろう。それでも金正恩が適切な時期に会談を提案するならトランプ大統領は受け入れる可能性が高い。これこそ、李大統領とトランプ大統領の会談を早期に成功させなければならないもう一つの理由だ。米国は李大統領が正確に何を考えているのかはっきりと知らなくてはならないためだ」
→ジョン・ボルトン
イェール大学ロースクール卒業後、レーガン政府からトランプ政府まで共和党政府で重用されてきた超強硬ネオコン派の人物。トランプ1期の時にハーバート・マクマスター氏の後任大統領補佐官(国家安全保障担当)に抜擢された後、トランプ大統領の外交路線と繰り返し衝突し、最終的に更迭となった。米国民主党と進歩陣営では「戦争タカ派(War Hawk)」または「介入主義の化身」という批判を受けているが、米国の強力なリーダーシップと強固な同盟体制を信奉する現実主義的軍事戦略家という評価も共存する。最近の米国のイラン核施設空襲に「遅れたが正しい決定だった」と歓迎の立場を明らかにした。
2025/07/07 14:33
https://japanese.joins.com/JArticle/335935