AMCHAM代表14年務めた知韓派「トランプ大統領、交渉に本気…韓国も意志見せなくては」

投稿者: | 2025年7月9日

「韓国政府がトランプ大統領に真正性ある交渉意志を見せることが何より重要です」。

米コンサルティング企業オルブライト・ストーンブリッジ・グループのタミ・オバービー上級顧問は7日、中央日報との電話インタビューで「韓国はトランプ大統領が望む多くのものを持っている点で両国間の貿易交渉妥結の可能性を楽観する」としてこのように話した。

 1995~2009年に在韓米国商工会議所(AMCHAM)代表を務め米国内の代表的な知韓派経済界要人に選ばれるオバービー顧問は「韓国の船舶建造技術、半導体技術は十分にトップクラスであり、『製造業ルネッサンス』を叫ぶ米国に戦略的回復弾力性を提供できる」と強調した。

オバービー顧問は、トランプ大統領が韓国と日本に送った公開書簡で相互関税施行時期を8月1日に延期したことに触れ、「トランプ大統領のメッセージはあまりに明確だ。とても真摯に交渉をしようということ」と話した。続けて「トランプ大統領にはすべてが交渉だが、交渉期間を3週間ほど延長したのは彼が非常に真摯だということを貿易パートナーに繰り返し想起させるもの。韓国が非関税障壁を解決し米国製品とサービスに対する市場開放拡大に向けあらゆる努力を傾けている点を積極的に印象付ける必要がある」と助言した。

◇「トランプ大統領のメッセージ『交渉しよう』ということ」

オバービー顧問は、たとえばアカデミー賞を受賞した映画『パラサイト』と世界的にヒットしたドラマ『イカゲーム』など韓国の大衆文化の威力を取り上げ、スクリーンクオータ制縮小も韓国が交渉カードに出せるアイデアと話した。また、米国が要求する月齢30カ月以上の米国産牛肉の輸入拡大と関連し、「韓国の立場では輸入量は多くなく受け入れ可能な線を求められるだろう」とした。ただこれは韓国の韓牛農家だけの問題でなく、国民感情を刺激しかねない事案である点で政府は事実上「受け入れ不可」という立場だ。

オバービー顧問は、トランプ大統領がこの日李在明(イ・ジェミョン)大統領と日本の石破茂首相宛ての関税書簡をほぼ同時に公開したが、韓国と日本が置かれた状況は違うと話した。オバービー顧問はトランプ大統領が日本に対し8月1日から施行すると明らかにした関税率25%は当初4月2日に国別相互関税率を発表して日本に適用することにした24%から1ポイント引き上げられた数値であることを指摘し、「日本に対する不満が反映された」と分析した。

オバービー顧問は「最近主要7カ国(G7)首脳会議で短時間会った石破首相がトランプ大統領に『自動車関税廃止』を話してトランプ大統領の不満を買ったそうだ」と伝えた。その上で「だが韓国は現代自動車の鄭義宣(チョン・ウィソン)会長が210億ドル規模の対米新規投資を発表した。韓国はトランプ大統領が望むことを正確にやっている」と評価した。

◇「韓国、トランプ大統領が望むことを正確にする」

オバービー顧問は現代自動車の対米投資と大韓航空のボーイング機購入などを取り上げ、「米国が望むすべてのことを実践している韓国は、したがって米国の他の貿易パートナーよりも少し良い待遇を受ける資格がある」と話したりもした。その上で「韓国は米国から追加インセンティブを受けたり関税発効前に一定の過渡期を与えられる方式などで補償を受けなければならないと考える」とした。

オバービー顧問はまた「韓国政府は6月3日に新政権が発足し他の国より遅く本格的な交渉に入ったが、とても強い交渉意志を見せている。これに対し日本は20日に参議院選挙を控えており、石破首相がトランプ大統領が要求する譲歩をするのは容易でない状況」と分析した。

オバービー顧問は「韓国は交渉の真正性を見せるために取れる政策カードが多い。韓国政府にこれを真剣に考慮することを頼みたい。トランプ大統領はいま(交渉に)非常に真摯なため」と話した。

オバービー顧問は1995年から14年間にわたり在韓米国商工会議所を率いて韓米両国の経済増進に寄与した功労により、金大中(キム・デジュン)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)、李明博(イ・ミョンバク)政権で各種表彰を受けた米国内屈指の知韓派だ。韓米財界会議の米国側代表などを務めた後、現在は米コンサルティング企業DGA傘下のオルブライト・ストーンブリッジ・グループの東アジア太平洋地域担当上級顧問だ。

2025/07/09 07:59
https://japanese.joins.com/JArticle/336014

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