「牛肉とコメ輸入せよ」米国、韓国に農産物カードで圧力(2)

投稿者: | 2025年7月15日

◇コメは譲歩できないレッドライン…韓国政府「LMOジャガイモ輸入は議論可能」

別の通商当局関係者は「韓米双方がまだ完全な交渉カードを出した状況ではないが、政治的に敏感な農畜産物に対する圧力を受けているのは事実。状況に合わせた複数の協議案を持って詰めの交渉に臨む予定だが、現在までコメ市場完全開放は一種のレッドラインという共感を持っている」と伝えた。農畜産物輸入圧迫緩和に向け、通商当局は米国が要求している米国製自動車に対する各種環境規制などを大幅に緩和するカードを提示するだろうという見方も出ている。

 トランプ米大統領は13日、韓国をはじめ日本と欧州連合(EU)などが関税を低くするために自国市場を開放しようとしているとしながら「韓国は相当な関税を出しており、(関税)交渉を妥結したがっている」と話した。トランプ大統領は「交渉相手国がみんな自分たちのやり方をとても早く変えている」と付け加えた。

韓国政府は悩みが大きい。主務官庁である農林畜産食品部では、LMOジャガイモ輸入議論程度は可能だという内部評価が出ている。LMOジャガイモ輸入手続きは食品医薬品安全処で人体安全性検査だけ残っており、現在輸入手続きを進行中だ。リンゴの場合「検疫過程で病害虫拡散の懸念が解消されなかったためこれ以上手続きを進めるのは難しい」という立場だ。米国は1993年に韓国にリンゴ輸入危険分析を申請しているが、現在8段階ある手続きのうち3段階目の予備危険評価で止まっている。米国はこれに対する不満が大きい。

韓国政府は月齢30カ月以上の牛肉輸入は米国の実益が大きくないこともあり交渉の余地が残っているとみる。李明博(イ・ミョンバク)政権時代の狂牛病騒ぎが広まった前例からみると米国産牛肉全体に対する韓国の消費者の拒否感を高める恐れがあり、米国内でも意見が分かれるからだ。さらに韓国は昨年米国産牛肉の最大の輸入国だった。

農民の生計と直結したコメ輸入は譲歩が容易でない。韓国は2015年にコメ市場を開放する代わりに513%の高率の関税を課し、世界貿易機関(WTO)規制により一定の低率関税割当量(TRQ)は5%の低率関税で輸入することにした。年40万8700トンのTRQのうち32.4%を米国から輸入しているが、これを調整するには他の国と協議しなければならない。一部では「コメ市場開放など敏感な分野が争点に浮上し、場合によっては米国との関税交渉は李在明政権発足後初めて直面する政治的分水嶺になり得る」との見方も出ている。

実際にこの日呂本部長の発言が伝えられた直後に全国農民会総連盟は「米国の非常識な通商圧力に屈服して再び農業を犠牲するということ。国民の第2の韓米FTA闘争と第2の狂牛病デモでこたえるだろう」という立場文を出した。

2025/07/15 09:04
https://japanese.joins.com/JArticle/336252

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