日本の防衛白書「韓国はパートナーであり重要な隣国」としながら「竹島は日本の領土」

投稿者: | 2025年7月16日

 日本政府が今年の防衛白書で「韓国はパートナーであり重要な隣国」だとし、2年連続で韓国を重要なパートナーとして言及した。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権時代に哨戒機問題をめぐる対立が取り繕われた影響とみられる。一方、独島(トクト)が日本の領土だという主張は21年間続いている。

 日本防衛省は15日、「韓国は国際社会におけるさまざまな課題への対応にパートナーとして協力すべき重要な隣国」だと記述した「2025年版防衛白書」を閣議で報告し、了承された。

 日本防衛白書で韓国を「重要なパートナー」として言及したのは昨年に続き2度目。韓日国防当局は2018年東海(トンヘ)上で日本海上自衛隊哨戒機と韓国駆逐艦の間に起きたいわゆる哨戒機問題をめぐり、ギクシャクな関係がしばらく続いた。同問題は2018年12月20日、東海で遭難した北朝鮮漁船を救助していた韓国海軍駆逐艦「広開土大王」に日本海上自衛隊哨戒機が接近したことで始まった。当時、韓国は日本の哨戒機が広開土大王に近接威嚇飛行をしたと主張したが、日本は広開土大王が日本の哨戒機に対し火器管制レーダーを照射したと主張した。

 この問題は昨年6月、シャングリラ会合に参加したシン・ウォンシク当時国防部長官と日本の木原 稔防衛相が、是非を問わず、「艦艇と航空機間の安全距離維持」などの再発防止対策に合意したことで取り繕われた。

 今年の防衛白書は韓日が友好的軍事協力を強化した点を強調した。特に昨年6月にシンガポールで開かれたシャングリラ会合で韓日防衛相が会談した後、「日韓二国間の安全保障協力は、日韓両国に裨益するものであるとともに、強固な日米韓安全保障協力の基礎となり、自由で開かれたインド太平洋の実現のために不可欠であるとの認識で一致した」とし、「国防当局間対話活性化のため、海幕長と韓国海軍参謀総長との間で、韓国軍-自衛隊間高位級交流再開をはじめ、韓国海軍参謀総長と海上自衛隊幕僚長の間で『洋上で不慮の遭遇をした場合の行動基準(CUES:Code for Unplanned Encounters at Sea)』の遵守などの内容を含む文書が作成されたことを踏まえ、両大臣が平時に海上で遭遇した場合に安全を確保することで一致した」と書いた。CUESは空や海で遭遇した相手国の艦艇あるいは航空機に艦砲、ミサイル、火器管制レーダー、魚雷発射管などを照準して攻撃を謀議する行為を避けるという内容の国際ルールだ。

 また防衛白書は昨年7月、当時の木原防衛相が訪韓し、シン国防長官との会談で参謀総長級相互訪問の再開と共同捜索・救助訓練の再開などに合意し、3カ月後に韓国合同巡航訓練戦団が約6年ぶりに日本に入港したと説明した。この時、就任したばかりの中谷元防衛相が韓国軍の最新型大型上陸艦「馬羅島(マラド)」に乗船したりもした。 防衛白書は安保・防衛分野で韓日関係について「北朝鮮の核・ミサイル問題をはじめ、テロ対策や、大規模自然災害への対応、海賊対処、海洋安全保障など、日韓両国を取り巻く安全保障環境が厳しさと複雑さを増すなか、日韓の連携は益々重要となっている」と強調した。

 だが、日本政府は今年の防衛白書にも「インド太平洋での安全保障環境」と関連した言及で、独島に対する日本の領有権など無理な主張を継続した。

 防衛白書は「我が国固有の領土である北方領土や竹島(日本が主張する独島の名称)の領土問題が依然として未解決のまま存在している」と書いた。 日本政府は05年以降21年間、防衛白書でこのような主張を続けている。また、防衛白書の「日本周辺の海・空域での警戒・監視」地図で領海を表示した実線の中に独島を含め、周辺国の安保環境と関連した項目でも「竹島を巡る領土問題」という表現を使った。

 北朝鮮に対しては昨年と同じく「我が国の安全保障にとって、従前よりも一層重大かつ差し迫った脅威になっている」と指摘した。特に「ロシアのウクライナ侵攻が続く中で北朝鮮がロシアと軍事協力を強化している」として、懸念を示した。さらに「(北朝鮮は)2023年以降、弾道ミサイルを含む武器・弾薬をロシアに対して供与している」とし、「2024年10月には、北朝鮮兵士がロシア東部へ派遣されたことが確認され、派遣された兵士は、ウクライナに対する戦闘に参加するに至った」と付け加えた。

 中国と関連しては「これまでにない最大の戦略的挑戦であり、、わが国の防衛力を含む総合的な国力と同盟国・同志国などとの協力・連携により対応すべきものだ」と強調した。 また「中国が核・ミサイル戦力と海上・航空戦力を中心に軍事力の質と量を広範囲かつ迅速に強化してきた」とし「東シナ海、南シナ海などにおける海空域において、力または威圧による一方的な現状変更とその試みを強化し、日本海、太平洋などでも、わが国の安全保障に影響を及ぼす軍事活動を拡大・活発化させている」と記述した。

2025/07/15 20:12
https://japan.hani.co.kr/arti/international/53742.html

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