20日に投開票が行われた日本の参議院議員選挙で政権与党の自民党が過半数議席の獲得に失敗する可能性が高まり、韓日関係にも影響は避けられない見通しだ。前任の岸田文雄前首相に続き、外交政策で韓国との関係を優先してきた石破首相は今回の選挙結果を受け政権運営が難しくなる可能性が高い。韓日関係は今年国交正常化60周年だが、韓国で大統領選挙が前倒しされた中でも両首脳の前向きな姿勢で順調に推移すると期待されていた。しかし今後は日本の選挙結果が突発的に大きく影響しそうだ。
李在明(イ・ジェミョン)大統領は先月初めの就任直後、中国の習近平国家主席よりも石破首相と先に電話会談を行い、またカナダで開催されたG7(主要7カ国)首脳会議で初めて石破首相と会談し「日本と韓国は家の前の庭を一緒に使う隣人」「離れたくても離れられない関係」と前向きな発言を行った。日本も先月東京で開かれた韓国大使館主催の国交正常化60周年記念レセプションに、石破首相をはじめ4人の首相経験者が出席するなど異例の対応でこれに応えた。石破首相は祝辞の中で「両国は少子化や人口減少、地方復興など共通の課題を抱えている」として協力に強い意欲を示した。
しかし今回の選挙結果で韓日首脳外交の日程も見直しが避けられない状況だ。石破首相が続投した場合も米国との相互関税交渉など懸案が山積みで、それ以外の外交課題は後回しになるとの見方も少なくない。韓国に批判的な強行保守の有権者を意識し、前向きな対応が難しくなるとの見方もある。韓日両国はシャトル外交再開で合意したが、日本の政治状況によっては先送りになる可能性も考えられる。一部では日本の政局の混乱が加速する場合、今年日本主催で予定されている韓中日首脳会議が予定通り開催されるか見通せないとの見方も出ている。
石破首相が続投できない場合、韓日関係はさらに厳しい局面となる可能性が高い。自民党内で次の首相を目指す高市早苗・元総務相(元経済安全保障担当相)は安倍晋三・元首相の後継者とされる強行右派だ。過去にも「首相になれば韓国が独島に構造物を建設できないようにする」などの発言で何度も物議を醸したことがある。
首相候補として名前が上がる小泉進次郎・農林水産大臣や林芳正・官房長官も韓日関係では石破首相ほど柔軟な姿勢を見せていないという。野党側に政権が移った場合、首相候補として名前が上がる立憲民主党の野田佳彦・代表は過去の民主党政権でも首相を務めたが、当時の李明博(イ・ミョンバク)大統領と歴史問題で何度も対立が表面化した。
安重顕(アン・ジュンヒョン)記者
2025/07/21 09:40
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