【社説】石破首相惨敗で混迷深まる日本、連帯の努力を継続すべき

投稿者: | 2025年7月22日

 石破茂首相が率いる日本の連立与党(自民党・公明党)が20日の参議院選で、過半数の議席(50議席)の確保に失敗した。米国のドナルド・トランプ大統領の「一方主義的な暴挙」に対抗するための韓国と日本の連帯がこれまで以上に重要な状況のもと、日本政治の混乱が長期化することは、韓国にとって何の利益ももたらさない。今後の日本政治の動向を注視し、韓国と日本の連帯が必要な課題について、果敢に力を合わせる努力を怠ってはならない。

 石破首相は21日、選挙敗北後の初の記者会見で、「日本は今、米国の関税措置あるいは物価高、明日起こるかもしれない首都直下型地震あるいは南海トラフ、そのような自然災害、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境といった国難ともいうべき厳しい状況に直面している」としたうえで、「今般の選挙結果に対する重大な責任を痛感しながらも、政治を停滞させないよう、漂流させないよう、地方の皆様方の声も丁寧に真摯にお聞きしながら、比較第1党としての責任、そして国家、国民の皆様方に対する責任を果たしていかねばならないと考えている」と述べた。選挙に惨敗した後、強まる辞任要求を拒否し、首相職を続投する意向を明確にしたのだ。

 石破首相がこのような立場を表明した以上、石破首相を退陣させるためには、自民党内から強い「辞任圧力」をかけるか、立憲民主党など野党が内閣不信任案を提出しなければならない。しかし、与党内には特別な代案がないばかりか、野党票を一つにまとめる可能性も高くなく、当面の間は現在の不安定な状況が続く可能性がある。

 日本政治がこのような大混乱に陥った根本原因は、統一教会との「黒い癒着」や「裏金問題」など、7年8カ月にわたる安倍長期政権が残した弊害と、それらから果敢に断絶できていないところが大きい。これに代わり、穏健な歴史認識を持つ党内少数派である石破首相が政権を取ったが、果敢な政治改革に失敗したうえ、3%を超えるインフレの波を乗り越えることができず、支持率が急落した。その隙を突いて、庶民の可処分所得を増やそうと主張する国民民主党と、「日本人ファースト」のスローガンのもと、外国人ヘイトを助長するトランプ流の極右政党である参政党が大きく躍進した。韓国と日本の和解を重視してきた日本のリベラルの力が後退した流れだ。

 「12・3内乱」を克服して先月4日に発足した李在明(イ・ジェミョン)政権が国際社会に定着できたのは、石破首相が同盟国に「不当な圧力」を加えるトランプ大統領を相手に、原則的な立場を堅持してくれたおかげによるところが大きい。日本でいかなる政治変動があったとしても、「シャトル外交再開」などを通して、「協力を深化しよう」という韓国と日本の首脳間の約束を維持しなければならない。いまこそ、韓国と日本が協力しなければならないときだ。

2025/07/21 18:32
https://japan.hani.co.kr/arti/opinion/53796.html

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)