先月25日午後6時(現地時間)、ドイツ・ベルリンのMaritim Hotelで開かれた「全南道(チョンナムド)欧州観光説明会」。出席者が全羅南道産の農水産物で作った加工食品を食べて「ベリーグッド」を連発した。「全南トラベルクック(Travel cook)」と書かれた箱には同地で生産された食品11種類が入っていた。
出席者は特にKフードの代表格として注目されている海苔とキムブガク(海苔を揚げたもの)を味わった後、サムアップジェスチャーをしながら絶賛した。ドイツで国内農水産加工品を欧州に流通する「イージークックアジア(EasyCookAsia)」のイ・ミンチョル代表は「最近海苔が世界的な人気を呼んで韓国産農水産物を手に取る欧州人が大幅に増えた」とした。
韓国産海苔とのり巻き(キムパプ)などが旋風的な人気を呼んでいてKフードが新たな韓流として注目されている。韓国で生産された農水産物の人気が米国や中国を越えて全世界に広がっている。
Kフードブームが最も顕著に分かる分野は韓国産農水産物の輸出増加だ。13日、韓国貿易協会などによると、昨年韓国の農水産物輸出額は108億4302万ドル(約1兆7000億円)で1年前(104億8031万ドル)に比べて3.5%(3億6271万ドル)増加した。この中で「黒い半導体」と呼ばれる海苔は昨年3万5446トンが輸出されて前年(3万470トン)に比べて16.3%(4976トン)増加した。2020年(2万4960トン)と比較すると3年間で42.0%(1万486トン)増えた規模だ。
韓国産農水産物の人気が高まり最大の産地である全南産食品の輸出も急増している。昨年、全南農水産物の総輸出額は6億3164万ドルで1年前(5億5894万ドル)に比べて13.0%(7270万ドル)増加した。5年前の2018年3億8911万ドルに比べて62.4%(2億4253万ドル)増えた。
国別にはロシアへの輸出額が年間で59.4%増えたことをはじめ、欧州42.4%、日本13.1%、中国11.4%、米国2.7%などが増加した。全南道国際協力官のシン・ヒョンゴン氏は「農産物の輸出増加傾向を考慮すると、今年全南道の輸出目標である7億ドルを達成すれば2026年には10億ドルを突破すると予想する」と話した。
専門家は全南産農水産物の輸出が急増したのは国内産食品の主要な産地であるためとみている。昨年末基準で全南農水産物が全国輸出額で占める比重は海苔34.0%をはじめ、コメ(95.9%)、アワビ(93.5%)、ナシ(68.6%)、キムチ(52.9%)、柚子茶(47.6%)、醤類(45.1%)などに達する。
全南道は韓国農水産物の人気が今後欧州をはじめとする海外観光客の誘致にも大きな役割を果たすとみている。最近ベルリンで開かれた全南道観光説明会のときも全南産農産物や主要観光地を紹介した映像物が現地の人々から大きな呼応を受けた。当時全南道が欧州で初めて開催した説明会にはベルリン観光局のRalf Ostendorf代表やクォン・ウォンジク駐独公使、チョン・ソンギュ在独韓国人総連合会長らが出席した。
金瑛録(キム・ヨンロク)全南知事はこの日「全南観光のグローバルSNS欧州サポーターズ発隊式」を主導して全南の食や文化の素晴らしさを欧州に広報した。金知事は現地旅行業界やインフルエンサー、ジャーナリストなどが出席した行事で「全南は今年から3年間総合観光祭りである全南世界観光文化大典を開催してさまざまな祭りや興味深い文化芸術コンテンツを準備している。多くの方々に訪問してほしい」と話した。
2024/05/14 11:13
https://japanese.joins.com/JArticle/318618