上半期の韓国の対米輸出額は1年前より30億ドルほど減ったが日本はむしろ17億ドル以上増えた。米国市場で競争する主要国のうち韓国より輸出額が大きく減少した国は中国だけだった。
米商務省によると、1月から6月までに韓国から輸入した商品金額は645億ドルと集計された。前年同期の675億ドルより4.4%の30億ドル減少した。米国の対韓商品収支は昨年上半期の341億ドルの赤字から今年上半期は311億ドルの赤字で30億ドル減った。それだけ韓国が米国との商品貿易で黒字を減らしたという意味だ。同じ期間に米国の対中輸入額も1983億ドルから1675億ドルに309億ドル減り、商品収支赤字もやはり1273億ドルから1115億ドルに158億ドル縮小した。
これに対し米国が日本から商品を輸入した総額は749億ドルで1年前の732億ドルより2.3%の17億ドル増えた。韓国企業は米国市場で日本の自動車、部品、バッテリー、半導体、機械類、鉄鋼企業などと激しく競争中だ。しかし関税戦争とかみ合わさり韓日両国の対米輸出額格差は1年間で47億ドルも広がった。
韓国と日本とも自動車と部品に25%、鉄鋼に50%などの品目関税が課された製品の対米輸出額が大きく減少したが、日本はこれを除いた半導体、機械、化学製品などの輸出額が一斉に増えた。しかし韓国は半導体、バイオヘルス品目の対米輸出好調にも一般機械などの不振のため実績を挽回できなかった
見通しも明るくない。韓日両国に課された相互関税は15%、自動車と部品の品目関税は15%で同じだ。韓国は韓米自由貿易協定(FTA)にともなう無関税優位が今回の関税交渉で失われた。三晸(サムジョン)KPMGは最近の報告書で「関税率引き下げにもFTA無関税廃止で価格競争力下落の懸念が存在する」と明らかにした。
日本だけでなく台湾、欧州連合(EU)、ベトナムなど他の主要輸出国も韓国と違い米国市場で善戦している。米国の対台湾商品収支赤字幅は昨年の298億ドルから今年は562億ドルと2倍近くに拡大した。EUに対する赤字もやはり昨年と比較して371億ドル増えた。米国はベトナムに248億ドル、メキシコに138億ドル、インドに105億ドルなど、昨年よりも大きな商品収支赤字を出した。
これに対し米国の上半期の商品収支赤字は1年前の5492億ドルから6931億ドルに1439億ドル拡大した。輸出が5.1%の528億ドル増えたが、輸入は12.4%の1967億ドル増加した影響だ。
トランプ政権は7日から韓日とEUなどにそれぞれ15%に決めた相互関税を施行する。トランプ大統領は半導体と医薬品などを対象に品目関税賦課を予告しており今後も混乱は続く見通しだ。
高麗(コリョ)大学国際大学院のパク・ソンフン名誉教授は「トランプ政権は米国の関税収入が大きく増えたと祝うが、関税施行前に在庫確保に向けた輸入が増えたため。貿易赤字解消には失敗しており、相互関税が予定通りに施行されれば関税収入も減るほかないだろう」と指摘した。
2025/08/07 06:53
https://japanese.joins.com/JArticle/337265