日本から戻った安重根の遺墨「緑竹」、光復80周年迎えて初公開

投稿者: | 2025年8月7日

死を前に竹の志操と気概を改めて感じたのだろうか。白い紙に力強い筆致で「緑竹」と記した。左側には「庚戌二月 於旅順獄中 大韓国人 安重根書」と書いて手印を押した。光復(解放)80周年を迎えて一般に初めて公開される独立活動家・安重根(アン・ジュングン)義士(1879-1910)の遺墨だ。

株式会社テインは12日から10月12日までソウル徳寿宮(トクスグン)惇德殿で開催される光復80周年特別展示「光を込めた抗日遺産」で安重根義士の遺墨「緑竹」を展示すると6日、明らかにした。遺墨とは偉人が生前に残した書画をいう。「緑竹」は昔から伝わる五言詩集「推句」に登場する一節で、1910年に死刑を控えた安義士が中国旅順監獄で自身の信念を表現するために残したと伝えられている。

 日本のある所蔵者が所有していたこの遺墨は4月にソウルオークションの競売に登場し、故具泰会(ク・テフェ)LS電線名誉会長の次女ク・ヘジョン氏が9億4000万ウォン(約1億円)で落札した。安重根義士崇慕会の理事として活動しながら安義士関連の遺物を探して寄贈してきたテインのイ・サンヒョン代表が母のク氏と共に安義士の遺墨を取り戻した。

テイン側は「光復80周年を迎えて安重根義士をはじめとする独立活動家の崇高な精神を文化芸術と歴史遺産を通じて共に称えようという考えで公開を決めることになった」と説明した。

国家遺産庁が主催する「光を込めた抗日遺産」展では「緑竹」と共に安義士のもう一つの遺墨「日通清話公」も展示される。旅順監獄に投獄中だった安義士が1910年に日本人看守課長の清田に書いた書と伝えられる。安義士の精神を表す歴史的遺産として価値が認められ、2022年に宝物に指定された。この遺墨はク氏の配偶者でありイ代表の父のイ・インジョン・アジア山岳連盟会長が2017年に競売で落札した。

一方、「緑竹」は21日に芸術の殿堂コンサートホールで開かれる国立合唱団の光復80周年記念特別公演でも紹介される予定だ。ミュージカル『英雄』の主要場面とナンバーを合唱形式でする演奏会だ。『英雄』で安重根役を演じた俳優ヤン・ジュンモ氏が出演する。

公演の前に実物「緑竹」を鑑賞し、専門学芸員が安義士の生涯を振り返りながら遺墨の意味を説明する講演も行われる予定だ。

2025/08/07 11:08
https://japanese.joins.com/JArticle/337302

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