北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が9月3日に中国北京で開催される第2次世界大戦戦勝節80周年記念式に出席すると、朝鮮中央通信が昨日(28日)発表した。中国外務省も金委員長が訪中することを確認し、熱烈に歓迎するという立場を表した。今回の行事にはロシアのプーチン大統領も出席する。朝中ロの首脳が並んで天安門の望楼に立つ場面は、2023年の韓米日キャンプデービッド首脳会談と比較される劇的な効果を演出すると予想される。
金委員長の訪中は韓米日連携体制に対抗する朝中ロ3角連帯構図の完成を意味する。今後の韓半島(朝鮮半島)情勢に大きな波紋を予告するメガイシューだ。その間、中国は米国を意識して朝中ロの連携に負担を感じてきたが、今回は態度を電撃的に変えた。米中戦略競争の時代を迎え、両陣営のこうした対立構図は相当期間続く公算が大きい。
金委員長の今回の訪中は、2011年の執権以降で初めての多国間外交舞台となる。父の金正日(キム・ジョンイル)総書記とは違って外交的破格をためらわない性向であるうえ、中・ロとの密着が与える自信が多国間外交の始動につながったとみられる。
戦勝節の行事には中国の習近平国家主席の招請で26カ国の国家元首と政府首脳が出席する。金委員長が西側指導者のように他の首脳らと連鎖会談をする可能性もある。戦勝節に先立ち31日から開かれる上海協力機構(ECO)首脳会議に出席する可能性にも言及されている。
大統領室は金委員長の訪中事実を事前に把握し、これを前提に韓米首脳会談を進めたと説明した。訪米に先立ち日本を訪問して韓米日3カ国連携体制を強化したのもその影響ということだ。政府の決定は、現情勢に対する現実的な判断に基づく接近という点で評価できる。とはいえ、政府の対北朝鮮政策基調に突発変数が生じたのは確かだ。トランプ米大統領は「ピースメーカー(peacemaker)」、李在明(イ・ジェミョン)大統領は「ペースメーカー(pacemaker)」として役割を分担し、「先に朝米、後に南北」関係の改善を推進しようという構想に支障が生じる可能性が生じた。中ロの支援を同時に確保した北朝鮮の外交的な立場が強まり、韓半島非核化を推進する韓国政府は険しい道のりが予想されるという点も否認しがたい。
今のように外交安保地形が揺れる不確実性の時期には何よりも慎重な接近が必要だ。戦勝節の後、金委員長が中ロの後援を受けて朝米対話に出るのか、それとも非核化不可の立場を守るのか予測しがたい。現段階で韓国政府としては形勢の変化を注視しながら、状況の変化に合わせて韓米日連携体制を緊密に稼働するのが最善の選択とみられる。
2025/08/29 16:02
https://japanese.joins.com/JArticle/338169