孫正義氏、LINEヤフーに欲心…ソフトバンク技術力落後克服、AI覇権確保の「二兎」追う(2)

投稿者: | 2024年5月18日

LINEヤフーを通じてグローバルAI市場進出にも弾みをつけることができる。LINEメッセンジャーは日本のほか東南アジアでも人気があり、世界約2億人の使用者に関するデータを確保した。ソフトバンクは生成型AI部門で日本企業のうち最大規模の投資を続け、チャットGPT開発会社OpenAIと昨年パートナーシップを構築した。子会社ARMを通じてAI専用半導体を開発する一方、2026年までには欧州、アジア、中東などにデータセンターを設立することにした。漢陽大のクァク・ジェウォン客員教授は「今までの動きを見ると、孫会長はAIを通じてほとんどすべての産業分野を掌握できると見ているようだ」とし「AIに対する彼の野心が最近の動きとも関係している」と話した。

グローバル市場での相次ぐ投資失敗による焦りが孫会長を動かしているという解釈もある。孫会長は2017年に設立したビジョンファンドを通じたベンチャーキャピタル(VC)でも名声を得た。卓越した判断で世界各国ベンチャー投資で成功して投資金を回収し、ソフトバンクの資本力と影響力を同時に高める好循環構造を形成した。しかし2020年代に入って海外ベンチャー投資の実績は明確に悪化した。孫会長が大規模投資をしたウィーワークは昨年、米連邦裁判所に破産保護を申請した。ウィーワーク投資だけで140億ドル(約2兆1700億円)以上の損失を出したと推定される。

 ◆LINEヤフー事態、7月に再発の可能性

世界3位の暗号資産取引所だったが2020年に破産申請をしたFTXへの投資でも大きな損失を出した。その間、孫会長に対する評価は「ミダスの手」から「マイナスの手」に変わった。こうした中、日本政府と緊密な関係を維持すべき状況で、LINEヤフーの件で雰囲気の反転を狙っているという解釈だ。

中央大のウィ・ジョンヒョン仮想融合大学長は「ソフトバンクはネイバーとの合弁会社Aホールディングスを設立し、50対50の同等な比率によりLINEヤフーの経営権紛争の火種を作った」とし「日本というホームグラウンドでこのような支配構造でネイバーと手を握る時から孫会長に思惑があったはず」と評価した。孫会長は過去にNCソフト・ネットマーブルの日本進出当時も折半出資を先に提案、合弁会社を設立して事業から撤収した事例がある。ウィ学長は「ネイバーの経営陣が孫会長を強く信頼して失敗したということ」とし、LINEヤフー事態が7月1日以降に再発する可能性があるという見方を示した。

2024/05/18 10:27
https://japanese.joins.com/JArticle/318792

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