韓国のク・ユンチョル副首相兼企画財政部長官が3500億ドル(約52兆円)規模の対米投資ファンドと関連し、「ウォン口座を作り投資する方式」を米国政府と協議中だという報道と関連し、「初耳」と否定した。ク副首相は「『3500億ドルを前払いで投資せよ』というのが米国の強い主張」とし「まだ米国が前払い要求を撤回したと答えることは難しい」と話した。「前払い」の意味は、ドナルド・トランプ大統領の残余任期3年半以内に約束した金額を全て支払えという意味だと伝えられた。
ク副首相は16日(現地時間)、米ワシントンの国際通貨基金(IMF)本部で韓国特派員らと会い、「最長10年分割投資案およびウォン投資案を米国側に提案したのか」という質問に対し、「出所を確認してみなければならない。(3500億ドルの投資を)10年で行うというのは、出所を正確に知ることが難しい」とし、「ウォンで(投資)するというのも初めて聞く話だ」と話した。それと共に「韓国ウォン貨をベースにしてするそのような話は聞いたことがない」と付け加えた。ク副首相は「そのような議論はないということか」という質問に「私は聞いたことがない」と話した。ク副首相は「メインはラトニック米商務長官とキム・ジョングァン産業部長官間の交渉」とし「外国為替(安定性に対する判断)はそれによって行ったり来たりするだろう」と付け加えた。
トランプ大統領の「前払い」発言と関連してク副首相は「3500億ドルを早くアップフロント(前払い)しろというのが米国の強い主張だと私は承知している」として「まだ米国が(前払い支給要求を)撤回したおかしていないと答えることは難しい」と話した。さらに「商務長官らは(韓国が前払いで3500億ドルを投資できないという点を)理解しているが、トランプ大統領がこれを受け入れるかどうかという部分には不確実性がある。断言することもできない」と述べた。続けて「スコット・ベッセント財務長官に前払いは難しいと説得し、ベッセント長官はその部分を十分に理解している」として「ベッセント長官に『ラトニック商務長官や行政府内部で話をしてほしい』と言い、そのような面では私たちに少し肯定的な返事をしてきた」と付け加えた。
「無制限通貨スワップが難しいならば、制限通貨スワップも議論の対象なのか」という質問には「韓国産業部と米国商務部間のあるスキーム(構造)が確定すれば、それによって外国為替需要が出てくるだろう」とし「交渉内容によって外国為替需要がどうなるのか出てくれば、外国為替需要を韓国市場の外国為替市場安定性を確保する範囲内で可能なのかの判断になるだろう」と話した。続けて「そのように整理するために(現在の時点で)『通貨スワップは完全に不可能だ』とか『何かを『しなければならない』、『してはならない』、『各種(提案が)100%流れた』こういう話は正しいこともあり間違っていることもありうる」と話した。
全額現金化するかどうかと関連してク副首相は「融資と保証を含む形式では引き続き主張している」とし「(米国も)我々が一度に日本のように出資できないことは理解しているのではないかと思う」とも述べた。
「3500億ドルの総額は固定なのか」という質問に、ク副首相は「いろいろと話をしている」とし「多様な形態の他の代案があり、それが米国に受け入れられれば、その部分(総額)も変化の可能性を私たちは主張し続けている」とし「米国は米国なりに話をしている」と話した。3500億ドル超過要求説に対しては「米国側から聞いたことがない」と線を引いた。半導体や製薬に対する「最恵国待遇」と関連しては「了解覚書がサインされれば、おそらくそのような待遇を受けることができるのではないかと考える」と話した。3500億ドルのうち1500億ドルは「MASGA(韓米造船業協力プロジェクト)」専用ファンドとして置こうという要求も依然としてしていると付け加えた。
2025/10/17 17:34
https://japan.hani.co.kr/arti/economy/54487.html